妻は“子どもはいらない・働きたくない・好きなものは買う”の三拍子
妻は結婚前は地元で就職していたが、大阪市内で暮らす巧さんと結婚するために仕事をやめていた。そのまま妻は専業主婦になった。専業主婦になることを否定するつもりはなかったが、あることを拒否されたことで巧さんの中で妻に対するわだかまりが生まれたという。
「最初はいずれ働くと言っていて、その次に探している、でした。そのときにはお互い30歳前でいい年齢だったのでそろそろ子どもが欲しいと思っていた。だから、妻に『専業主婦を続けるなら、子どもを作らないか?』と聞きました。そしたら、『私に似た子どもはいらない』と一喝されたんです。妻は地元に残りながらも親とは折り合いがあまりよくなかったみたいで、『夫婦関係は未知なものだけど、親子関係なら知っている。私はその関係を持ちたくない』と。結婚前に子どもが欲しいのかどうかを話し合っていなかったことが悪いんですが、私は欲しかったので辛かったですね。でも、同意あってこそだと思うので夫婦で仲良く暮らしていけたらいいと思っていました。
そして、徐々に“じゃあ働けばいいのに”という思いが大きくなっていきました」
当時の巧さんの稼ぎは手取り30万ほど。贅沢をしなければ貯金しながら2人で生活していくことは可能だったが、妻の浪費癖によって生活はいつもギリギリだった。
「クレジットの家族カードを渡していたんですけど、家族カードは1枚の上限金額を2人で割るので、私のカードが使えなくなることもしばしばありました。買っているものは化粧品やメイクグッズ。定期的に通っているブランドがあるみたいで、口紅なんて家に数えきれないほどありました。口は1つなのにね……。
あまりにも金遣いが荒いから、注意したんですよ。そしたら、家事をサボるようになってしまって。『お金をもらった分しか家事はしません!』と当然のように言われてしまいました。結婚生活ってこんなものなのかなって、1年で結婚したことを後悔し始めましたね」
それでも妻のことが好きだった巧さんは我慢し続け、ストレスが身体症状として出てくるように。「別れてください」と頭を下げてお願いすることになる。【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。