お互いに試食品を食べさせ合う

ホテルから出てきた2人は、熱海方面までドライブしつつ、お土産店に駐車。車から出てきたのは、60代前半の恰幅がいい女性でした。原色のワンピースを着ており、胸元が大きく開いている。ミルクのような色の肌をしており、とても目立ちます。お互いに独自のファッションセンスをしているために、とても目立っていました。

2人は試食販売品を「あーん」とさせながら食べさせており、とても幸せそう。熟年カップルの浮気調査をしていて感じるのですが、家から遠く離れるにつれ、いちゃいちゃ度が高くなります。知り合いに見られないと安心しているからでしょう。それからカフェのテラス席でおしゃべり。

会話でわかったことは、女性は夫よりも15歳年下の63歳で、夫が若き日にアメリカを放浪しているときにホームステイした家の娘だそうです。

「憧れのおにいちゃまと、デートできるって幸せ」

「昨日はあんなことして……リリーはいけないコになったね」

と話していました。この様子も全て録画。

その後、東京に戻り、家の前で夫を降ろして女性は帰宅。追跡すると埼玉県県内の宮殿のような邸宅に入って行きました。女性について調べると、2回の離婚歴があり現在は父親の会社を継ぎ経営者として活躍。娘とともにこの家に住んでいることがわかりました。

早苗さんは「これは予想以上ですね」とかなりのショックを受けていました。

「こういう姿を見ると、この40年間はなんだったんだろうと思います。でも、一緒に軽井沢に行ったお友達から“亭主がいないって、さみしいけどそれ以上に楽よ”と言われて、さもありなんと思ったんです。ちょっと気持ちを落ち着けて、このどろぼう猫に主人を上げようかと思います。よく考えれば、私の人生の半分は、主人の面倒をまるごと見続けていたってことですからね」

結果、早苗さんは調査から即座に、財産の整理を開始。夫には財産がなるべく行かないように、親族や仕えてくれたお手伝いさん、信頼する団体、友達などにいきわたるようにしました。夫に離婚を切り出すと、「それなら彼女のところに行く」と出て行ってしまったが、彼女からも「一緒に暮らすのはイヤだ」と拒否されたそうです。

今、離婚に向けて進めていますが、早苗さんには夫への愛は、もうありません。ずっとないがしろにされてきたので助ける気にもならないとか。夫婦は一緒にいる歳月も大切ですが、助け合う心があるかどうかも大切だと感じています。

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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