気を遣って上の子を可愛がる義母に、それをお願いする夫
旦那さまは子育てにも積極的に参加して、上の子が母親を独り占めするようになると率先して下の子の面倒を見てくれていたそう。結婚のときに挨拶、そしてお正月のみの交流だった義両親も初孫誕生を経て定期的に会いに来るようになったと言います。
「義両親は結婚に大きく反対はしないものの、勝手にしなさいといった感じで、表面的にお正月などに交流していただけでした。数少ない交流のときには上の子のことも孫として優しく接してくれてはいたのですが、下の子、実の孫の誕生に手のひらを返したように連絡してくるようになって。
みんなの中心には下の子。上の子は私にベッタリになってしまった時期がありました。それが赤ちゃん返りというものなのか、夫と義両親の態度が原因なのかわからず、産後の不安定さもあって、当時は不安でいっぱいになっていましたね」
しかし、それは望結さんの杞憂だったと“一度”はなります。“一度”という理由は旦那さまと義母とのメールを見てしまったからだと望結さんは悲しそうに訴えます。
「下の子が大きくなるにつれて夫も義両親もどちらも可愛がってくれました。だから安心していたのです。でも、一度、夫がスマホのゲームをしながら寝落ちしているときがあって、ふとスマホを見ると、ゲームの主人公のキャラクター名が下の子の名前だったんです。主人公は男の子だったのに……。また考え過ぎてしまったと思いながらも少し気になり写真ホルダーを見たら、夫のスマホには下の子の写真でいっぱいでした。3人で遊びに行っていてもメインは下の子ばかり。辛くなりましたね。
そして、私は義母とやりとりしているメールまで見てしまったんです。そこには夫から『望結が心配しているから上の子にも構ってあげてほしい』と書かれているのを見つけて……。義母からは『そうよね。わかりました』とありました。2人は決めて、私の前で可愛がっているということですよね。それを知ると、夫や義母にも懐いている上の子がなんだか不憫で仕方ありません」
望結さんは表面上は何の問題もない家族をこのまま続けるべきか、今も悩んでいると言います。
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。