8年付き合った男性の子どもを身籠るも「別れるつもりだった」と告げられて

望結さんは県内の女子大に進学して女子寮に入って、母親とは別々に暮らし始めます。大学3年生のときに飲み会で知り合った男性と恋愛関係になり、その人の子どもを29歳のときに身籠ります。当然のように結婚すると望結さんは思っていたものの、相手は「産まないでほしい」と伝えてきたと言います。

「大学から付き合っている人に、30手前でできた子どもを産むなって言われたんです。避妊をしていたので、子どもができたことはまさかという感じでしたが、100%ではないことは知っていたし、彼はずっと結婚に煮え切らない感じだったからこれも神様がくれたタイミングだと思っていました。『なんで結婚してくれないの?』とか聞くことが本当に惨めでしたね。その言葉に対して『いつ別れてもおかしくない関係だっただろ』って。

そのまま別れ話になり、さよならしました。子どものことはおろしたと思っているはずです。その分のお金は受け取っていたので」

子どもを1人で産むことを母親に伝えたところ、猛反対されたとのこと。しかし望結さんの意思の固さを理解すると協力してくれるように。望結さんは無事男の子を出産します。

「母はとても協力してくれました。私はギリギリまで働いたのですが、その間も実家と私の家を行き来してくれて、仕事を辞めてからは一度実家に戻って、子どもが生まれた後も本当に頼りきりでした。今の我が子と私があるのは母親のおかげです。

その後に今の夫と出会い、結婚するときもすごく喜んでくれました。母はいつでも私の味方になってくれていました」

望結さんが結婚したのは子どもが4歳の頃。家に帰ろうとする当時彼氏だった夫を子どもが必死に引き止めている姿を見て、決意したそうだが……。【~その2~に続きます】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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