他人の言葉に振り回されやすい人の特徴とは？【他人の言葉をスルーする技術】１

「人の言葉は重要だ」「人の話を聞かなければならない」という認識が、暗黙のうちに強く植え付けれられていることがあります。しかし、そう思いすぎることで、真面目な人、気持ちの優しい人ほど、人の言葉に振り回されてしまい、生きづらさを抱えてしまいます。

そこで、心理カウンセラーのみき いちたろう先生の著書『プロカウンセラーが教える 他人の言葉をスルーする技術』から、他人の言葉をスルーし、言葉に振り回されない方法をご紹介します。

文／みき いちたろう

他人の言葉に左右されやすい人の特徴

「言葉に振り回されやすい人」たちには、いくつか共通点があるように感じています。それは、以下のようなものです。

・言葉には真摯に耳を傾けなければと考えている。一言一句受け取ろうとしてしまう。
・言葉をスルーすると自分の評価が下がる、他人から見放されてしまうという過度の恐れを持っている。
・他人が怒っていないか、気分を害していないかが気になってしまう。
・真面目な人、誠実な人。
・いい人でいたいがために、ノーガード状態。失礼なことを言われても反論したり、怒ったりしない。
・言葉は大切で、どんな言葉にも意味があると考えている。
・なにかあるとすぐに自分が悪いと思ってしまう。
・他人から指摘を受けたら、それをもとに反省し、自分を改善、向上させなければいけないと考えている。
・いい加減に言葉を扱うことができない。

「言葉に振り回されやすい人たち」の特徴として取り上げた項目を見るとわかるように、他人の言葉の価値を高く捉えて、自分を低く捉えていることがわかります。つまり、極端ですが、下僕のような状態になっていると言ってもよいかもしれません。他人の言葉の下僕であれば、言葉に振り回されて当然です。そうした関係性がすでにできてしまっているということです。

以下に共通点をまとめて、「他人の言葉に振り回され度」チェック表をつくってみました。ご自身に当てはまるものをチェックしてカウントしてみてください。

他人の言葉に振り回され度チェック表

当てはまるものにチェックして、チェックした数をカウントしてください。

□他人からどう思われているかがしばしば気になる
□他人の言葉をできるかぎり承ろうとしてしまう
□他人の言葉をスルーすると自分の評価が下がると感じるときがある
□他人の言葉には真摯に耳を傾けなければならない
□上司の指示はできるかぎり実行しなければいけない
□顧客の要望はできるかぎり承らなければならない
□自分は真面目な性格である
□他人に対して誠実でありたいと思っている
□言葉をスルーすると他人から見放されてしまうと感じるときがある
□他人が怒っていないか、気分を害していないか気になるときがある
□嘘をつくのが苦手だ
□自分の秘密をつくることが苦手だ
□いい人でいたいと考えている
□失礼なこと、理不尽なことを言われても反論したり、怒ったりできない
□どんな言葉にもなんらかの真実があるかも？　と考えてしまいがち
□自分に対して厳しい指摘ほど耳を傾けなければならないと感じる
□意味深な言葉には真実が隠れている気がする
□なにかあると自分が悪いと思ってしまいやすい
□他人から指摘を受けたらそれを元に反省し、自分を改善させなければいけないと思うほうだ
□いい加減に言葉を扱うことができない
□他人の話を聞かない人、耳を貸さない人、独善的な人と思われたくない
□他人は自分が見落としている重要な知識や情報を知っていると感じることがある
□なにかを判断するときも、なるべく他人の意見を聞かなければならないと考えている
□どちらかといえば自分に自信がない
□自分の意見を言うことが苦手なほうだ
□言葉には現実に影響を与える力があると感じることがある
□自分の意見を言うと嫌われるかもしれないと考えることがある
□他人から見て自分の考えや感覚はおかしいのでは？　と不安を感じることがある

振り回され度
【17個以上】かなり振り回されやすいです
【10～16個】振り回されやすいです
【５～９個】少し振り回されやすいです
【４個以下】振り回されにくいです
＊振り回され度は、大まかな目安として捉えてください。

＊　＊　＊

『プロカウンセラーが教える 他人の言葉をスルーする技術』（みき いちたろう 著）
フォレスト出版

みき　いちたろう
心理カウンセラー、公認心理師。大阪生まれ。大阪大学文学部卒、大阪大学大学院文学研究科修士課程修了。在学時よりカウンセリングに携わる。大学院修了後、大手電機メーカー、応用社会心理学研究所、大阪心理教育センターを経て、ブリーフセラピー・カウンセリング・センター（B.C.C.）を設立。トラウマ、愛着障害などのケアを専門にカウンセリングを提供している。