スマートフォン(以下、スマホ)の契約では、1ギガと20ギガでは毎月の料金が異なります。YouTubeやNetflixなど、ストリーミングを観ないなら1ギガでも大丈夫だったりしますし、使いすぎた場合にはペナルティーが来て速度制限されたりします。これらは、パケット量で課金しているから料金が違うのです。パケット通信の仕組みと使用量を少なくするコツをご説明します。

どうして速度制限されるの?

目次
そもそもパケット通信とは?
パケット通信を使うメリットとデメリット
Wi-Fiとの違いは?
パケットの使いすぎ
最後に

そもそもパケット通信とは?

インターネットでは、通信を中継する機器ルーターが世界中に繋がっていて「パケット(小包)されたデータ」で通信しています。

パケット通信について

データ通信する場合、ノイズや中継器が不調でデータが化けたり欠損したりすると通信になりません。IDやパスワードが通信中に違う文字に化けると使えません。電話なら「混線している」「聞こえにくい」と言いながらも通話できましたが、データ通信では許されません。

そこで、インターネットでは、“データ”を細かく切り内容を証明する札(タグ)を付け、小包化して、送ったり受けたりする通信技術がパケット通信です。札には宛先のIPアドレスとパケット化した順番が書いてあり、インターネットにある多くのプロバイダルータを中継して、相手先へ届けられます。

データはパケット化されて通信している。

途中、混雑してプロバイダルータが中継できない場合や、経路が突然切れた時などは、小包(パケット)は違う経路で中継されます。現実社会でのトラック運送などで、高速道路が使えないときに一般道路を使ったり、遠方だと航空機、貨物列車を使って荷物(小包)を送り届けるのと似ています。

受け手側ルータでは、札(タグ)を見て、順番に並べ替えて、“データ”は元に戻ります。

サーバーへの経路が混んでくると配送が遅れたり、サーバー処理能力を超えるパケットが来ると、サーバーは返事をすることができなくなり、ブラウザの表示や反応が“遅い”とか、メールが直ぐに届かないということになります。

パケット通信の仕組み

インターネットは広大で膨大なルータ群が接続されていて、故障や処理能力を超えて、バラバラになったパケットが目的のIPまで到達できない場合があります。到着したパケットから欠損パケットが判明すると、“到着していないので、欠損したパケットをもう一度送ってくれ”と札に書いて、送信元にパケットを送ります。

現実社会だと電話やFAXで荷物の受取確認など行いますが、パケット通信では受取確認もインターネットを使います。エラーを見つけて再送する時に小包サイズは小さいほうが、再送データサイズは少なくなるので、パケット(小包)と呼ばれます。

元々のデータが文書ファイルなどだと、データ欠損は許されないので、欠損なく受け取るまで、決められた時間を越えない限り、何度も再送されます。この基本的な通信手順(プロトコル)は、IPと一緒に使うのでTCP/IPと呼ばれます。

決められた時間内に届けられなかったパケットは、破棄されます。パケット破棄方法は大事ですが、詳細はまた別の機会にご紹介します。

メールは、スマホなどのメールアプリとデータセンターにあるサーバーで動くサーバーメールアプリがデータをパケット通信してメールを交換しています。通信経路が変わっても、途中でロスしてもメールアプリとサーバーメールアプリが修正しながら、メールを読み書き出来ます。

地図アプリは、スマホ内蔵GPSと、データセンターのサーバが連動して、地図データで必要な地図データをパケットにして送って来て、スマホアプリが必要な地図データだけを表示しているので、サクサクと地図を見ることが出来ます。

ビデオのように、データが欠損して再送するより、新しいデータを送った方が効率が良い場合は、UDP/IPと呼ぶ通信手順を使います。TCP/IPと比べ、確認パケットが少なく同じ回線スピードならば3倍のデータを送ることが出来ます。

IP電話は音声をパケットに、TV会議もビデオをパケット変換して通話する仕組みです。ユーザー同士は直接繋がっているように時間遅れ無く使えますが、回線が混雑してパケットがロスすることもあるので、最近はパソコンやスマホのアプリとデータセンターにある管理サーバーソフトが時間遅れを防ぐようになっています。

パケット通信を使うメリットとデメリット

パケット通信は、インターネットを使い様々なルートを通って通信出来るので、途中の接続ケーブルや無線(Wi-Fiや携帯電話網)が切れても、別経路を選んで通信出来るのが大きなメリットです。

デメリットは到達時間が長いとき、そのパケットは廃棄され通信が完了しないことです。

パケット通信を使うメリット

パケット通信は小包のように小さなデータの固まりで通信して、送り手受け手でタグを見て、エラー訂正しながら通信するため、通信経路が遅くても、ノイズの影響を受けても、再送通信手順(プロトコル)により、正確なデータを通信出来ます。

通信手順(プロトコル)は世界標準でIPを使うことで共通になりましたので、パソコンやスマホは世界中、どこでもインターネットに接続して通信出来るようになりました。世界中を繋ぐ回線も速くなってきて、YouTubeなどでコンサートがリアルタイムで配信し、何万人が同時に視聴することも出来る時代になってきました。

パケット通信でのパケットは単純にパケットをリレーしてゆくだけなので、設備コストが安く済むという特長もあります。

パケット通信を使うデメリット

パケット通信は、通信経路が混雑したり、通信出来る経路が見つからないときは、パケットを破棄します。よって、通信出来なかったら「人の生死に関わる」などの通信には使えません。インターネットはパケットデータの到達時間を約束せず、通信能力を設備増強してきたのです。

インターネットは世界中が網のように繋がっているので、1か所にアクセスが集中するとサーバーが返事出来なくなります。コンサートのチケット販売でログイン出来ない、画面が真っ白という事象はアクセス集中なのです。

NATルータや監視カメラの脆弱性を利用して何万台を操り、集中攻撃するDDoS攻撃は、回線やサーバーをパンクさせサービス停止に追い込み、脅迫する攻撃のこと。お店などがTV放送されアクセスがWebページに正規に集中するのと変わらないため、対策が難しい攻撃です。パケット通信が持つ根本的なデメリットでしょう。

Wi-Fiとの違いは?

NATルータに接続するときに使うWi-Fiでも、イーサネットケーブルで使うLAN(ローカルネットワーク)でも、携帯電話基地局に直接通信するときでも、全てパケット通信しています。パケット通信はインターネット基盤を支える技術なので、一般の利用者で意識する必要はありません。

では、Wi-Fiとパケット通信を意識するときとは、どんな時でしょうか? インターネット設備の利用はパケット使用量で決められているため、インターネット利用料金に関係します。

携帯電話回線設備利用料が高い

スマホでの4GLTEや5Gを選んでいると、パケットは携帯電話基地局を通ります。携帯電話基地局コストは1基数億円の設備で、同時に使うスマホ台数にも電波を使うため帯域に制限があります。パケット(データの小包)をたくさん送る人には、たくさんの月額利用料を負担してもらうように、月額2GB(ギガバイト)、20GBなどで料金が違うのです。

スマホは携帯電話基地局のコストが高い。

プロバイダを使うと安い

光回線やADSLなど太い回線に接続されているインターネット接続サービスにも制限はありますが、100Mbps、1Gbps、10Gbpsなど速度制限だけの場合が多く、NetflixやAmazon Prime Videoなどを毎日観ても月額料金が上がることなく、通信速度が制限されることもありません。

プロバイダは上位インターネットに接続する時には、高額な接続利用料金を上位回線事業者に支払います。パソコンやスマホでのブラウズ、ダウンロードに対応して、たくさん利用してもらうことで一般の方々に安価な月額利用料でのインターネット接続サービスを提供しています。

パケットの使いすぎ

「うちはギガじゃないからビデオが観にくい」とか、「20GB(ギガ)がお得です」など……。こうした時に使われる「ギガ」って、なんのことでしょうか? 

ビデオ鑑賞(ストリーミング)するなら携帯電話回線は使わない

光回線や電話回線を利用したADSLなどの常時接続利用料が安いと言っても、毎月数千円の利用コストは発生します。しかし、Netflixなどのビデオをたくさん視聴しても月額利用料金は変わりません。

ペナルティー対策

スマホ性能も上がり、YouTubeなどビデオを視聴したい方々に取って制限を受けスマホでビデオが視聴出来ないのは大問題です。どうすればペナルティーを回避出来るのでしょうか?

スマホの携帯電話回線にパソコンでデザリングして、ビデオを3時間視聴すると18Gも使います。早々に契約ペナルティが来て、回線スピードはメールと文字程度がブラウズが出来る数100Kbpsまで制限され、ビデオは観られなくなります。

ペナルティーが解除される翌月まで待つか、別途罰金を払って回線スピードを元に戻してもらうことになります。

スマホだけを使ってビデオ視聴だとパソコンで観るよりも回線流量は少ないので、それなりにビデオ鑑賞は楽しめます。しかし20G契約では長時間視聴出来ません。

自宅に居るときやWi−Fiが使える環境にいるときには、携帯電話回線を使わずWi-Fiで接続して、携帯電話回線を使わずにビデオ視聴しましょう。

最後に

YouTubeなどには、幼い子ども向けコンテンツも豊富にあり、Wi-Fi専用のPadなどを自由に使わせると、楽しい時間を過ごすことができます。Wi-Fi専用であれば、YouTubeなどを長時間視聴しても、「パケット料金」を心配することはありません。

「パケット通信」の中継設備は利用者負担が原則なので、利用料金の高い携帯電話回線でビデオなどを視聴していないかどうか確認をして、安価にインターネットを利用することをおすすめします。

杉田正 
インターネットハンドルはsugipooh。
アマチュア無線、TK-80BS、PC-8001、APPLEII、MacintoshPlusからのアップル信者。大型ストレージ、RAIDやNAS開発からWebサーバー開発、データセンターにおけるセキュリティ規格ISO27001(ISMS)を日本で最初に取得。現在はクラウド用省エネデータセンター研究開発や省エネデータセンター構築コンサルタントを行っている。

構成・編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB:https://www.facebook.com/kyotomedialine/

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