父子家庭で育った夫はプロポーズと同時に父親との同居を条件に出した
旦那さまと出会ったのは知人の紹介だったとのこと。20代のときに長年付き合っていて婚約までした男性と破局したことがあり、20代での結婚はかなわなかったと振り返ります。
「大学から付き合っていた男性がいて、27歳のときに婚約したんですが28歳のときに別れました。原因は婚約と同時に始めた同棲でDVまでいかないまでも押されたりするようになり、それがずっと本当に結婚してもいいのかなという迷いになって。ケンカしている中でもう白紙に戻そうということになり、そのまま別れました。
そんなことがあって2年くらいは恋愛する気分じゃなかったんですが、それを見かねた友人が紹介してくれたのが夫です。2年の交際期間で結婚しました」
旦那さまは父子家庭で、父親との二人暮らし。交際期間中には一緒に食事に行くことも多かったそう。
「義父は優しそうなおじさんという印象です。夫は学生時代に病気で母親を亡くしていて、一人っ子でそれからはずっと父親と二人暮らしだと言っていました。
プロポーズを受けたときに『父親と一緒に暮らしてほしい』と言われて、多少は戸惑いましたが、それで結婚をやめる気もなかったので。それに義母よりも義父との暮らしでの苦労は周囲であまり聞いたことがなかったこともあり、そこまで重く受け取っていなかったんです。異性だからこその辛さがあったのに……」
娘がいない父親の「娘のように」は求めすぎ、距離感を間違えた義父の暴走が始まった。
【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。