買い込む総菜は、妻の不安の表れ

妻はその後、家に帰るのかと思ったら、2人で近くの有名な湧水地に行き、大きなペットボトルに水を入れて、クルマで帰ります。妻は自宅に帰るのかと思ったら、男性の家へ。袋小路の奧にある建売住宅でしたが、オールドアメリカを思わせる装飾などがされており、いい感じです。

慣れた様子で家に入り、男性宅のワンコを散歩させて、そのまま21時くらいまで過ごしていました。その間、不自然に消された表札と、近所の聞き込みで、男性は半年前に結婚30年の妻と離婚したばかり。聞き込みをした人の中には、一緒にいた妻を「愛想がよくて明るい、いい後添いさんもらって。あの人は苦労人だから最後にいい人がきたのね」と言っていたのです。

男性家と依頼者・信夫さんと妻が住む家は5キロくらい離れています。男性は妻を給食センターまで送り、妻は自転車で帰宅。依頼者・信夫さんはまだ帰宅していません。

以上の報告書を、依頼者・信夫さんに報告すると、激しく怒り、驚いた後に、かなり落胆されていました。

その後、妻と話し合い、離婚することになったそうです。妻の日記にあった「あと134日」とは、妻の誕生日のことで、この日に向かって妻は離婚しようと計画をしていたそう。

男性は給食センターの所長格の人で、働いた経験がない妻の指導係になるうちに、妻の置かれている状況がわかったとか。

「この男性も、金にうるさい妻に30年間虐げられていたそうです。妻が半額総菜を買い込んでいたのも、私が常日頃から“誰が食わしてやっていると思っているのか”とか、“そんなころなら生活費を渡さない”ということを言っていたからだとか。私からすれば、そんなのはちょっとした憂さ晴らしというか、ジョークのようなものでもあるのに、妻は真面目に受け取っていたそうです」

しかも、ずっと悩んでいた夫婦関係の悩みから唯一解放してくれたのが彼の存在だった。タイミングと環境、そして彼の優しさに離婚を真剣に考え始めたとのこと。

「私は彼との関係を黙認するから、離婚はやめてほしいと言ったのですが、妻は本気でした。息子たちに連絡したら、“お父さん、僕たちのこと、何も知らないよね。僕たちもお父さんが何がしたいかわからない”と言われてしまったんです。私はどうすればいいのか、ひとまず妻と話し合いつつ、進退を決めていきたいと思います」

お金のことが発端となり、離婚に向かって進む夫婦は増えています。

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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