関係が近いからこそ、実態が見えなくなる家族の問題。親は高齢化し、子や孫は成長して何らかの闇を抱えていく。愛憎が交差する関係だからこそ、核心が見えない。探偵・山村佳子は「ここ数年、肉親を対象とした調査が激増しています」と語る。この連載では、探偵調査でわかった「家族の真実」について、紹介していく。
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今回、私に相談してくださったのは、直哉さん(仮名・75歳・会社役員)です。戦前までは超名家で現在も資産家。
元読者モデルだという息子の嫁(25歳)が、財産を狙って悪い男と付き合っているのではないか……という心配から、素行調査を依頼されました。
【その1はこちら】
さまざまな男性とデートをしまくる嫁
お嫁さんは元読者モデル で、スタイル抜群の美人。依頼者・直哉さんの息子さんは現在38歳で真面目で数学が趣味というオタクっぽい男性。息子さんとお嫁さんはマッチングアプリで知り合ったとのことです。
お嫁さんは現在無職で、実家とも折り合いが悪い。息子さんとは結婚3年ですが、まだ子供も授かっておらず、直哉さんとしては追い出したいところ。
「息子がヤツ(嫁)を追い出そうとすれば、何とかなるんです。息子も“この結婚は間違いだった”と親しい友人に話していると聞きました。証拠と共に詰めよれば、息子の方から離婚に向けて舵を切っていくに決まっています」
お嫁さんは全く働いていないのに、家にいたりいなかったりするという。依頼者・直哉さんも、お嫁さんは何をしているかわからない。ひとまず、マンション前のパーキングメーターにクルマを停めて、中から1日中張っては見たのですが、その日は空振り。
2日目は夕方から出てきて、近くのカフェでタバコを吸いながら、スマホを1時間くらいいじって、帰宅。ロングヘアを無造作にアップにして、ざっくりニットのロングカーディガンを羽織っています。とてもスタイルがよく、美しいので目立っており、何人かの男性から声をかけられていましたが、すべて無視。
その後もマンションのエントランス前で張り込みを続けていたら、23時頃にお嫁さんが一人で出てきました。待機していたタクシーに乗ると、新宿方面に行きます。
まずはショットバーに行き、顔見知りの店員さんらしき人と談笑しています。1時間くらいの間に、ハイボールを2杯飲み、合流した女性の友達と別の飲み屋さんへ。
深夜1時くらいに、いかつい感じの男性がやってきて、その男性とラブホテルへ。この男性は手首にタトゥーが入っており、筋肉質なイケメンです。明け方にお嫁さんが1人で出てきて、そのまま自宅に帰っていきました。
3日目は、昼から出てきて、都心の外資系ホテルにタクシーで乗り付けます。ラウンジで待っていた60歳くらいの男性といちゃいちゃ。「あ~ん」としながらサンドイッチを食べて、ビールを飲んでいました。食後は男性が回してきたクルマで、男性の家と思しき高級マンションに入って行き、2時間程度で出てきました。
すぐさま、路上でスパーっとタバコを吸い、封筒に入っているお金を確認。額が少ないとわかると、吸殻を地面に叩きつけていました。名家の嫁として考えられない態度です。
【息子から聞かされた衝撃の事実は……次ページへ続きます】