文/ 熊野貴文
子育てでいちばん大切なのは、 「今できることを今すぐ実践すること」
こんにちは、「幼児教室ひまわり」の熊野です。
私たちの教室では、次のような親御さんがたくさん学んでおられます。
●これからわが子を医者にしたい
●医者という目標は明確ではないが、東大や京大に合格させたい
●どんな時代でも強く生き抜いていけるような賢い子に育てたい
では、「実際にわが子を医者にしたメソッド」「トップレベルの学歴を持つ賢い子どもを育てた教育法」とはどんなものなのでしょうか?
実はものすごく特殊な教育をしていたのではなく、普段の行動の1つひとつをしっかり工夫し、小さな違いを積み重ねてきた結果だというのが答えです。
●わが子に対してかける言葉
●わが子の興味を引き出すための接し方
●習い事にどのような考え方で取り組ませるか?
●失敗したときにはどういうふうに向き合うか?
●おもちゃで遊ぶときに、どうやって想像力を膨らませるか?
などなど。
子育てでいちばん大切なのは、「今できることを今すぐ実践すること」です。
今できる最大限のことをしてあげる。子育てはその積み重ねです。
まずはわが子にできるところから始めてみてください。
実際にわが子を医者にした親が実践してきたことですから、あなたの教育にそのまま取り入れていただくだけで成果が期待できます。
ぜひお子さんの教育に活用していただければと思います。
自己肯定感を持たせるために知っておくべきこと
子どもが目標を持ち、自ら目標を達成するための行動をしていくためには、子ども自身が自分の能力を心から信じる必要があります。
そのためにも、子どもの一番近くにいる親御さんは、どのような働きかけをするといいでしょうか?
その最良の方法は、お子さんを褒めることです。親に褒められることは、お子さんの成長に大きな影響を与えます。
では、お子さんを褒める際に、親御さんはどのような工夫をすればいいのでしょうか。
2回褒めてから、1回指摘する
褒める大切さは分かっていても、時には直してほしいことを指摘しなければならないことがあります。
そんなとき、あるテニス教室の先生の話を思い出します。
私の大学時代の同級生が先生をやっていたテニススクールの話ですが、そのスクールでは、生徒さんに対しては、「2回褒めてから、1回指摘する」という、教え方の規則があるそうです。
たとえばサーブのフォームが悪い。腰のひねり、体の回転ができていない。それを指導する時は、その前に必ず2回褒める。
サーブの最初のトスはきれいに上がっています。ラケットの面はちゃんと角度が出ています。ただ、ちょっと腰の回転が甘いんですね、というように必ず2回褒めてから1回指導するというものです。
2個良いことを言って、1個悪いことを指摘するのが常にセットになっている。
こうすることによって、スクールを辞める生徒さんが大幅に減ったと言うのです。
お子さんの勉強にしても、結果が悪いことがあるかもしれません。しかし、その過程を振り返ってみてください。
褒めてあげられるところはないでしょうか? 前よりも長い時間、勉強できていたかもしれません。机の前に座って、集中できるようになっていたかもしれません。
ただ結果が悪かった。指摘しなくてはいけない部分はある。そうしたときにこそ、その過程をしっかり見て、指摘する前に2度褒めてあげる。
お子さんに対してこんなことができるのも親御さんしかいません。
褒めるプラス感謝の気持ちをセットにする
ここまで、褒めることの大切さについてお伝えしてきました。次に、褒めるときの声がけについて2つのことに少し触れておきます。
ぜひやってほしいのが「具体的に」「分かりやすく褒める」ということです。
「こう、こう、こうしたから、何々ができるようになったんだね」というように、良い結果が出たとしたら、どんな努力で良い結果が出たのかを、お子さんに理解させながら具体的に褒めてあげることが重要です。
もうひとつは、褒める際には「褒める」プラス 「感謝の気持ち」をセットにすることを意識してみてください。
小学校くらいになってくると、人から頼まれたことを責任を持ってやり遂げる、という部分が普段の行動の中に求められてきます。
「できたね!」だけでなく「ありがとう!」と言われることに、成功体験を感じ、自己肯定感を持つことにつなげてほしいと思います。
「感謝の気持ち」がセットになっていることで、人のために何か行動するという、社会に対するアプローチも育まれていくのです。
「ありがとう!」の一言をぜひ付け加えるようにしましょう。
「幼児教室ひまわり」塾長・熊野貴文(くまの たかふみ)
1978年兵庫県神戸市生まれ。灘中・灘高卒業。大阪大学医学部現役合格、同校卒。2歳の頃から数々の幼児教育を受け、進学塾へ通うための準備を始める。
1997年、大阪大学医学部に現役で合格。卒業後、医師として、大阪大学付属病院(阪大病院)や市中病院など数々の病院で勤務医として医療に携わる。
その後、「自分が両親から授けて頂いた本当の教育方法」を世に広めることに対して使命を感じ、現在『幼児教室ひまわり』の運営を行っている。
『子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと』