自身も離婚後は子供と離れて暮らすようになり、当時の父親の気持ちがわかるように
両親ともに彰浩さんの結婚は大喜びだったそう。しかし結婚生活は同棲の時と違いあまりうまくいかなったと言います。
「結婚の報告は別々に行い、身内だけで教会で式だけを行ったんですが両親とも参列してくれました。両親は久しぶりに顔を合わしたみたいですが、普通に友人のように仲良しな感じでしたね。理想な関係性に見えて、少し羨ましくも見えました。
両親から、そして相手の両親からも祝福してもらった結婚ですが、結婚生活はうまくいきませんでしたね。僕たち夫婦は相手も働いていたので財布を別々に毎月数万ずつ共通の口座に入れていました。それ以外にも同棲当時はなかった家のルールが次々に決まっていって、それを少しでも守れないとケンカになるというか一方的に怒られるようになってしまって。さらには子供ができたことで彼女はさらにヒステリックになりました。物を投げられることもあって。でも僕は子供がかわいかったし、離婚するつもりはまるでありませんでした。離婚は本当に突然、相手から言われました。その後相手の両親に説得されて離婚することに……。自分の問題なのに、流されてしまった感じでしたね……」
その後は子供とは月に2回という約束になり、その休みに合わせて会いに行っているそう。
「一緒に暮らしていないせいなのか、甘々な父親になっているでしょうね。行きたい場所に連れて行って、欲しいものを買ってしまっていますから(苦笑)。離婚した直後はまだ3歳くらいで離婚ということはまったくわかっていないと思います。今はまだ会いに行くと喜んでくれるんです。それに遠出する時は3人で出かけることもあるんですよ。子供に1人がかりだと世話を見きれないことがあるという理由なだけなんですけどね」
彰浩さんは子供と離れて生活していることで当時の父親には申し訳ない気持ちでいっぱいだと語ります。「僕は両親が離婚後も2人からたっぷりの愛情を受け取っていたんだなと。それなのに他のことばかりを優先してしまい、父親とろくに会わなかったことを申し訳なかったなと。でも当時はわからなかったんです。今自分の子供は小学生なのでまだ一緒に遊んでくれていますが、中学、高校となるとそうなっていくんだろうな。そこは今から覚悟していますよ(苦笑)。大人になってからこうやって振り返ってもらえるように、これからも愛情を注いでいきたいと思います」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。