義姉は浮気相手と実家で……。夫はそれでも家族であることを強要する
さらに一緒にいる時間が増えるにつれて義姉の行動にも違和感を覚えてきます。
「甥や姪が大きくなって家に遊びに来なくなったぐらいの時期に、義姉が男性を連れてきたんです。なんとその人は義姉の浮気相手で……。義姉夫婦は離婚していません。びっくりしましたし、それを夫も義母も気にしている様子がなくて。その人は私にも普通に話しかけてくるし、晩ご飯まで一緒に食べる始末。私は義姉の旦那さんにも仲良くしてもらっていたので罪悪感がすごくて。でも誰も気にしていないから何も言えませんでした。義姉の夫婦について私が口出しするのもおかしいですし。距離を置いたほうがいいのかもしれないと、そのとき強く思いました」
体調不良、仕事を持ち帰っているなどの理由をつけて、義実家に行くことを拒んでいったという佳代さん。しかしその結果夫婦仲が険悪になり、話し合いをすることになったそう。
「家族なのに距離を置こうとする行為が夫には理解できなかったんでしょう。私も放任な家で育ち、その寂しさみたいなものを義実家に埋めてもらっていたので距離を置く行為は本意ではありませんでした。でも、こっちにも言い分があって。義母のお金のこと、義姉の不倫相手のこと、他にも義姉はいまだに夫の元奥さんとも仲良くしていて、それだけならいいんですが、仲良くしたほうがいいと私と元奥さんを何かと一緒にさせることに苦痛を感じていると伝えました。夫は私からの言い分を聞いて、義母のお金のことは謝ってくれました。でも、他のことは『家族だから』と言いながら仲良くしてほしいの一点張り。元奥さんと私は家族ではないし、そのことで頭に血がのぼってしまい、言いたくない義実家の悪口にまで言い合いが発展してしまいました。根本的な考えが違うんだと思い知らされる結果になりました」
そして、今義実家との付き合いは続いているものの、実家と同じような緊張感が続いていると言います。
「親しくなりすぎるのを止めているという感じですかね。義母にも義姉にもハッキリと自分の意見を伝えたら、どこかよそよそしくなってしまって。でも夫にお願いされたから月に一度は義実家に行って過ごすようにしています。小さい頃からずっと居心地の良い場所だったのに、今は変わってしまいました。でも、それが結婚ということ、義実家ということなのかなって今は思うようにしています」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。