取材・文/ふじのあやこ

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。(~その1~はコチラ

今回お話を伺った佳代さん(仮名・39歳)は、28歳のときにバツイチ子持ちの幼馴染の男性と結婚。結婚の決め手は、義家族との良好な関係もあったとか。

「夫の家は小さい頃に離婚していて、母親と姉との3人家族でした。私は小学生の頃から遊びに行っていて、家族でのカラオケに参加したり、お姉さんにおさがりの洋服をもらったりと関係は良好でした。結婚は、友人たちの話だと義家族との関係がけっこうしんどいと聞いていたから、私はその心配はないなって思っていました」

義母から「息子に内緒」でお金を貸してと言われる

結婚後にお互いの実家にほど近い距離にあるマンションの一室で生活を始めます。平日は仕事、週末は義家族と一緒に過ごすといった生活リズムになっていたと言います。

「決して居心地が悪いとか、義務とかでなく、週末に暇だなってなったら2人で義実家に行こうかという流れになっていました。義姉もすでに結婚していて家を出ていたんですが、週末は実家に子どもを連れて遊びに来ていることが多かったので、私は甥っ子や姪っ子と遊ぶことも楽しくて。それに月に一度夫は自分の子どもに会いに行ってしまうので、その日に家で1人でいたくないという思いもありました。

義母は私がいるのに部屋着のままでずっと横になりながらテレビを見ていたり、終始リラックスモード。その気を遣われていない感じも居心地が良かったんですよ。私は就職してから家を出て、家族との交流は必要最低限しかしていなくて、様子を見に行ってもどこか緊張するような関係でしたから」

義母にはパチンコの趣味もあったそうですが、週末に出かけている様子もなく佳代さんはあまり気にしていませんでした。しかし、2人きりになったときにお金を貸してほしいと言わてしまい……。

「義姉が子どもたちを連れて遊びに行って2人きりになったときに、『息子には内緒で』と付け加えながらお金を貸してくれないかと言われました。正直引きましたけど、実は社会人になって付き合っているときもお金を貸したことがあって……。そのときと同じことを言われて、私は義母の言いつけを守って夫に言わなかったので、借りていい人だと認識されたのかもしれません」

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