同棲の挨拶で初めて知った義実家での上下関係
礼奈さんが旦那さまと出会ったのは、短大から始めたアルバイト先、大阪市内の繁華街にあるレストランバーでした。入ってすぐに意気投合して、付き合いはお互いが就職してからも続きます。
「夫は2歳上で大学生、大阪寄りの兵庫県内にある実家から大阪にある大学に通っていました。仲良くなったきっかけは、バイト後にみんなでご飯に行くような仲良しグループの一員で、いつからか2人で遊ぶようになったという感じですかね。
私は短大、彼は大学だったけど2歳差なので就職したのは同じ時期です。お互い大阪市内にある別の会社に就職しました」
就職して3年後に同棲を開始。礼奈さんの父親、旦那さまの両親に同棲の許可をもらうために初めてお互いの親と会ったとか。
「夫が就職して半年ほどで会社に近い場所に一人暮らしを始めていたので、私もほぼそこに入り浸っていました。その間もお互いの両親への挨拶はなし。お互いに付き合っている人を親に紹介なんてしたことがなかったから、それが普通なんだと思っていました。兄妹でもそんな話聞いたことなかったし。
でも、同棲となると許可を取ったほうがいいということになり、夫の両親には同棲の許可というよりもご挨拶という感じでした」
その時に覚えているのは動き回っていた義母だったと振り返ります。
「太っていて大きな義父と、細くて優しそうな義母といった第一印象です。2人ともとても優しく接していただけましたが、義父は笑顔ながら単語で義母に命令する姿を覚えています。義父は晩御飯を食べていきなさいと私たちに言い、その発言で義母は1人で買い物に出かけてしまった。お手伝いしようとした私を義父は止めてまで、すべての準備を誰も手伝わなかったんです」
実家では一切動かない夫に家政婦のような義母、そして昔の良さをはき違えている義父。妊娠中でも、子どもの前でもタバコを吸うなんて…【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。