新型コロナウイルス禍において、自宅で飲食を楽しむ人が増えました。「オンライン飲み会」や「オンライン帰省」など新しい生活様式に、お酒とともに楽しく適応してきた人も多いかと思います。ライフログテクノロジー株式会社(https://calomeal.com/)が、「2020年度上半期のビール、発泡酒、新ジャンルの飲酒回数ランキング」を調査しました。2020年10月1日からの酒税改正もあり、関心が高まっているお酒について、詳しく見ていきましょう。
■10月からの酒税改正 ビールは7円値下げ・新ジャンルは9.8円値上げ
ついに2020年10月1日から酒税が変わりました。調査内容に入る前に、まずは制度を確認することから始めましょう。2018年の酒税改正により、2026年までに段階的に下記のように酒税が変わっていきます。
図は税率を1缶(350ml)換算で、2020年10月から2026年10月までの酒税改正の流れを示しています。今年の10月からは、ビールは7円下がり、新ジャンルは9.8円上がります。「新ジャンル」は2023年10月には「発泡酒」と統合され、2026年10月には現在の「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の区分がなくなり、「発泡性酒類」として統一されることになります。
■「発泡酒・新ジャンル」の飲酒回数は「ビール」の約1.15倍
2020年度上半期(2020年4月1日~2020年9月28日)の「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の飲酒回数ランキングを調べました。それぞれの飲酒回数は、「ビール」が26,775回、「発泡酒」が15,229回、「新ジャンル」は15,305回となりました。
その内人気1位の商品は、「ビール」はアサヒビールの「アサヒスーパードライ」、「発泡酒」はアサヒビールの「アサヒスタイルフリー〈生〉」、「新ジャンル」はサントリー「金麦〈糖質75%オフ〉」でした。その中でも一番飲酒回数の多かった発泡酒「アサヒスタイルフリー〈生〉」は、2007年に業界初の「糖質ゼロ」の発泡酒として発売されています。発泡酒は”麦芽の比率が50%未満である、もしくは副原料の使用割合が5%を超えるもの”と定義されています。麦芽の比率や、副原料に何が使われているかで、商品によって味わいが変わるのが魅力ですね。
■圧倒的男性人気のアサヒスーパードライ
「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」それぞれの1位である、アサヒビールの「アサヒスーパードライ」、「アサヒスタイルフリー〈生〉」、サントリーの「金麦〈糖質75%オフ〉」について性別・年代別の飲酒割合をご紹介していきます。
▶「アサヒスーパードライ」の飲酒割合50%以上が40・50代男性
「アサヒスーパードライ」の飲酒回数を年代・性別で見てみると、20代を除く各年代で、男性の割合が女性の約4倍となり、圧倒的な男性人気がうかがえます。年代では、特に40代と50代の男性の飲む割合が高く、半数以上の飲酒割合が40・50代の男性だと分かりました。「アサヒスーパードライ」は1987年に“日本初”の「辛口・生ビール」として誕生しています。いわば辛口ビールの先駆者であり、私たちの印象にも強く残っているのかもしれませんね。
▶「アサヒスタイルフリー〈生〉」・「金麦〈糖質75%オフ〉」の割合は…… ?
「アサヒスタイルフリー〈生〉」の飲酒割合を見てみると、50歳以上の年代を除き、各年代の男女差は大きくなく、40代の飲酒割合が高いという結果でした。
また、「金麦〈糖質75%オフ〉」の飲酒割合は、30代・40代の男性が半数以上の割合を占めています。更に40代女性も21%と高い傾向が見られます。
■体型問わず飲むときは飲む! ビール・発泡酒・新ジャンル
続いて、同じく各カテゴリー1位商品の性別・体型別の飲酒割合を紹介します。
まず「アサヒスーパードライ」を飲む男性・女性は、普通型・肥満型の体型が多いことが分かりました。次に、「アサヒスタイルフリー〈生〉」では、男性は体型別に大きな違いはありませんでした。女性は痩せ型の飲酒割合は低いものの、普通型、肥満型の飲酒割合は同等でした。このことから、性別・体型に問わず人気であることが伺えます。最後に、「金麦〈糖質75%オフ〉」を飲む男性は、痩せ型の割合が高く、次いで肥満型、普通型と続きました。
■「新ジャンル」金麦って…… ?
金麦は第3のビールとも言われる「新ジャンル」に分類されます。“ビール”と呼ばれますが、厳密にはビールではなく、「その他の醸造酒(発泡性)」と「リキュール類(発泡性)」の2つに分けられます。ビールや発泡酒と違い2種類に分けられることから、新ジャンルと呼ばれるとも言われています。前者は麦・麦芽を使っていないもの、後者は麦芽比率50%未満の発泡酒と麦由来のスピリッツを合わせたものです。そのため、「新ジャンル」は商品によって味わいや香りが大きく違います。
酒税改正により値段が上がってしまいますが、味比べをして気に入ったものを選ぶのも面白いかもしれませんね。
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いかがだったでしょうか? 自粛生活に家でお酒を楽しむ機会が増えたことに加えて、酒税改正も行われた今だからこそ、お酒に注目してみるのも良いかもしれませんね。「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」など各メーカーのホームページを見てみると、開発までの秘話やこだわりなどを知ることができ、今まで以上に美味しさが増すことでしょう。