実家を整理して引き払うこと及び、家や土地を売却・処分することを「実家じまい」といいます。核家族化が進んだ昨今、その役目を自分が担うことになるかもしれない、という方は多いのではないでしょうか。サライ世代なら避けてはとおれない問題です。

そこで今回は、株式会社アンビシャス( https://www.ambitious8.biz)が実施したアンケートをもとに、実家じまいのきっかけや大変だったことについてご紹介します。他人事ではないかもしれない、大切な問題を考えていきます。

9割以上が実家じまいは大変だったと回答

今回のアンケートでは、実家じまいの経験者に実体験についてご回答いただきました。まずは、「実家じまいが大変でしたか」と尋ねたところ、なんと92.1%もの方が「大変だった」と答えました。

家を丸ごと一軒引き上げるのですから、荷物整理・処分が大量になり、膨大な作業量が予想されます。さらに、荷物を片付けられたとしても、家や土地の売却がうまくいくとは限りません。

それだけ大変な作業を、始めようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。「実家じまいを決断するきっかけを教えてください」と質問しました。

質問「実家じまいを決断するきっかけを教えてください。」の回答

最も多かった理由は「住む人がいなくなった(57.4%)」であり、約6割は居住者がいなくなったことをきっかけに決断したことがわかりました。続いて多かったのは「両親とも亡くなった(28.7%)」、4位には「親が施設・病院に入った(12.9%)」が挙げられ、実家に戻って暮らすことが難しい状態になったケースが主でした。

その一方で、年齢や生活に合わなくなった家を手放し、新しい生活を始める方もいます。「新しい家を購入・契約した(5.9%)」「同居することになった(6.9%)」との回答がありました。その理由として「親が高齢になった(7.9%)」「親の健康・安全が心配(4.0%)」「建物の老朽化(5.9%)」「生前整理がしたかった(4.0%)」等が挙げられました。

実家じまいをするためにはまず、あったものを整理処分し、家を空っぽの状態にしてから、売却・処分する必要があります。住んでいた方が行えば良いのですが、そうはいかないこともあるでしょう。自分のものでない重要度もわからないものを取捨選択したり、長年ため込んだ荷物を整理処分したりすることは、想像を超えて多くの時間がかかります。

そこで、実家じまいにどれくらいの期間がかかったかを尋ねてみました。

質問「実家じまいにどれくらいの期間がかかったか」の回答

最も多かったのは「約半年(42.6%)」で、続いて「数か月(30.7%)」という結果となりました。一方で「1年以上」と「2年以上」かかった方を合わせると26.7%であり、約3割はいわゆる「年単位での長期戦」だったことがわかりました。

実家じまいは単純作業だけでなく、思いもしないような様々な問題が付随することが予想されます。多くの方が苦労したのは、どんなことだったのでしょうか。経験者に詳しく尋ね、記述回答を分類化して分析しました。

質問「実家じまいをする際に大変だったことを教えてください。」の回答

最も多かったのは「荷物の整理(40.6%)」でした。それに伴う「不用品・ゴミの処分(38.6%)」「家具・家電の処分(18.8%)」「荷物の移動(5.9%)」という声も多く聞かれました。また、不用品を処分するだけでも思った以上の費用がかかるようで、「費用の確保(5.9%)」という回答もありました。

しかも単純作業でなく「荷物の要・不要の仕分け(29.7%)」を一つ一つ検討する必要があり、手が止まりがちで進まないのが現実のようです。写真や思い出の品、故人が大切にしていた物など「捨てづらいものの処分(7.9%)」に苦労した方が多くみられました。

さらに、「家や土地の売却(7.9%)」も非常に大きな問題です。いざ家の片付けが終わっても、すぐに買い手がつくわけではありません。なかなか売却が決まらず、精神的に苦労する方もいるようです。さらには、解体工事の費用が捻出できない、空き家では近隣に迷惑がかかるなど、家や土地の売却には実に様々な問題があることがわかりました。

実家じまいを行った体験者の重みのある感想

アンケートの最後に、実家じまいをして感じたことを尋ねたところ、ご苦労された体験者ならではの説得力ある言葉が並びました。いくつか抜粋してご紹介します。

・古い実家を維持することで発生する心配や手間、税金などを考えると早くした方が良いと思う。これからは空き家問題なども法で整備されていくので尚更だと思います。さらに思い出が詰まった実家が放置され、朽ちていくのを見るのも辛いので、売却などをして、再び人の役に立ってくれる姿を見たいと思いました。(50代・パート)
・荷物の整理は本当に大変です。両親の下着1枚見るだけでも涙が出るほど精神がやられます。なので、私は子供たちにこのような思いをさせないために、できるだけ物を増やさないように心がけているところです。(50代・派遣社員)
・本当に荷物の置き場所に困ったので、トランクルームの利用をすればよかったと思います。(20代・ライター)
・親が生きている間に、登記など大事なことを確認しておけば良かったと思います。徐々に断捨離を勧めておけば良かったです。(50代・会社員)
・寂しい気持ちとすがすがしい気持ちの両方が押し寄せてきました。(20代・会社員)

膨大な量の荷物整理や処分に追われるだけでなく、帰る場所がなくなるような寂しさや、両親に対するありがたさを改めて感じることもあるのが実家じまいです。それを自ら決断し進めることは決して簡単なことではないようです。

***

精神的にも作業量的にも大変な実家じまい。中でも荷物の整理・仕分け・処分は特に大変なことがわかりました。荷物の整理で見つかった大切なものは、家族の歴史であり、かけがえのない思い出です。だからこそ、今生きていることへの感謝の気持ちを忘れずに、毎日を過ごしていきたいものです。

【調査概要】    
調査対象:トランクルームユーザー調査
回答数:100サンプル
回答期間:2022年7月15日から7月19日までの5日間
調査方法:インターネットによるユーザーリサーチ

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