正しい意味を理解し、適切に漢字が使えているのか、疑問を感じることが増えていませんか? 適当に漢字を使ってしまい、気付かないところで「恥をかいている」ということがあるかもしれませんね。
Google 先生やデジタルデバイスの出現により、便利になった反面、情報の中身については十分な吟味が必要な時代になっております。あなたの“漢字の知識”は確かでしょうか? もう⼀度、確認しておいても良いかもしれません。
「脳トレ漢字」第184回は、「悴む」をご紹介します。寒さが厳しいこの時期に、よく使われる言葉です。実際に読み書きなどをしていただき、漢字への造詣を深めてみてください。
「悴む」の正しい読み方とは?
「悴む」の読み方をご存知でしょうか? 「そつむ」ではなく……
正解は……
「かじかむ」です。
『小学館デジタル大辞泉』では、「寒さのため手足が凍えて思うように動かなくなる。」と説明されています。寒さで、手先の感覚が麻痺することを意味する「悴む」。俳句では冬の季語となっており、主に晩冬を表す言葉として、多く用いられています。
また、古い時代には「かしかむ」「かじく」と表現されていたそうです。
「悴む」の漢字の由来は?
「悴」という漢字には、「生気がなくなり、衰える」「萎縮する」という意味が含まれ、これらが派生して、「悴む」の意味につながったと考えられます。字面だけを見ると難しく感じてしまいますが、漢字の持つ意味が分かると、読みやすくなりますね。
悴む手足の対処法
二十四節気では、「大寒」と呼ばれる時期に入り、寒さが身にしみるようになりました。特に、朝方や日没後は一気に気温が下がるため、身体の冷えに悩まされているという方も多いのではないでしょうか?
冷え性改善には、バランスの良い食事と適度な運動を心がけることが大切ですが、すぐに実践できる対策として、「首・手首・足首を温めること」が挙げられます。これらの部位には、太い動脈が通っているため、防寒具やカイロなどで温めることで、全身に血液が行き渡り、身体全体が温かくなるそうです。
また、手袋をしていても手が悴んでしまう際には、腕を大きく数回、上下に素早く振ることで、遠心力で血液を指先に送ることができます。これは、災害現場で作業にあたる警視庁の災害対策課の職員が、実際に行っている対策です。
屋外で作業に取り掛かる際や、スマートフォンを使用する際には、ぜひ活用してみてください。
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いかがでしたか? 今回の「悴む」のご紹介は、皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 今年は暖冬と言われていますが、それでも寒さの厳しい日が多く見られます。屋外での作業やお出かけの際は、なるべく無理をせず、身体を冷やさないように対策を心がけてください。
文/とよだまほ(京都メディアライン)
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