さて、では解答をお教えしましょう!
【クイズ1】
吉原に通うためにこの舟に乗るとき、揺れても舟べりにつかまらないのが通人とされた、高速が自慢のひとり漕ぎの舟は何でしょう?
(い)魚頭舟
(ろ)槍先舟
(は)鳥嘴舟
(に)猪牙舟
正解:(に)
解説:猪牙舟は市民の足として重宝された、長さ8m弱、幅1.4mほどの小舟。漕ぐときの揺れを利用して、櫓の推進力を増大させてスピードを出したという。
【クイズ2】
吉原は江戸で幕府が営業を許可していた唯一の遊郭です。吉原では格の高い遊女を「花魁」と呼んでいましたが、その語源といわれているのはどれでしょう?
(い)妹分の遊女たちが「おいらの姉さん」と呼んでいたのが縮まった
(ろ)ベテランで年齢のいった「老いらく」の遊女だったから
(は)ポルトガル語の「女神」を表わす言葉がなまった
(に)オランダ語の「天国」を表わす言葉がなまった
正解:(い)
解説:妹分の女郎や禿が「おいらの姉女郎」「おいらんちの姉さん」と呼んだのが略されたといわれている。
【クイズ3】
吉原では、春になるとある植物をわざわざ持ってきて、仲の町のメインストリートに並べ、客の目を楽しませました。その植物は何でしょう?
(い)梅
(ろ)桃
(は)桜
(に)椿
正解:(は)
解説:吉原恒例の花見では毎年3月に行われた。期間中は、仲の町の中央に柵をつくり、花の見ごろの木をずらりと並べ植えて夜桜を楽しんだ。なお、花が終わるとすべて撤去されたという。
【クイズ4】
遊里としても繫栄した宿場町・品川。「品川の客にんべんのあるとなし」という川柳は、旅人以外にも多くの客がきていたことを表わしています。では、その客層は「侍」と誰でしょう?
(い)医者
(ろ)漁師
(は)大工
(に)僧侶
正解:(に)
解説:食事を供給する食売旅籠が多く、そこには給仕する食売女が置かれていた。しかし、実態は遊女で、品川宿では500人抱えることができた。
いかがでしたか? 実は2問目が一番の難題で、江戸検受験者の正解率は77%でした。
取材・文/オノハルコ(晴レノ日スタヂオ)