とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落込む、急に顔が熱くなったり、汗が止まらない、どうしてこんなに頭が痛いの?など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?

私の不調にも漢方が効くのか知りたい!どうすれば根本解消できるの?
そんな女性たちの疑問を、漢方の専門家に解説してもらいます。

第23回のテーマは、「不安感」です。あんしん漢方の監修医である木村好珠先生に教えてもらいました。

1.タフだと思っていた私がこんなに不安に? 勤続20年で感じた大きな不安感と、娘達の一言を引きずって辛い日々

ナオコさん(仮名)43歳女性、大学卒業後、地方公務員として勤務している方からご質問頂きました。

「公務員として、役職に就きたくてこの20年努力してきました。子供の頃から割と体は丈夫で、疲れを感じにくく風邪もひきにくい体質でした。精神的にもタフな方だと思っていました。しかし、夫が単身赴任で家に不在の中、思春期の娘2人の塾の送り迎えをしながら家事や持ち帰りの仕事もこなしている中で、急に“不安”を感じるようになりました。

 仕事ではうっかりミスが増えて後輩から白い目で見られている気がします。そもそも私はミスをするような性格ではなかったので、不安から更にミスが増えてしまう気がします。また娘達から“口のうるさいおばさん”と言われた一言を引きずってしまい、気持ちが沈むようになりました。元々こんなに不安に思ってしまうタイプではなかったのですが…最近では眠りが浅い日が増えました。更年期かな、心の病気なのかなと悩みが大きくなってしまっています」

ご質問ありがとうございます。

頭から切り離したくても切り離せない不安があると辛いですよね。不安に捉われても仕方ないことだと分かっていても切り離せない…目に見える症状ではないので、自分の気にし過ぎではないかと余計に不安になりますよね。40代というと、社会に於いてはちょうど板挟みとなる役割を担う上に、家庭に於いては抱える負担が大きくて、生活や体調のバランスを保つのが大変な世代でもあるのではないでしょうか。このような状況ではホルモンのバランスや自律神経が乱れやすく、それが不安という症状になって表れることもあります。

2.不安になる要因⁉︎ 更年期・プレ更年期

不安を感じるということは決して悪いことではありません。不安を感じるからこそ、先々のリスクを回避することができます。不安の感情は本来、そのために人間に備わっているものです。ただ、ナオコさんのように不安が大きくなり過ぎて仕事や生活、体調に支障が出てきたら対処が必要になってきます。

また、ナオコさんのように元々タフな心身の持ち主ほど、ご自身の体調の変化に驚いてしまい、その変化を受け入れにくいことがあります。ご自身が体調の変化を受け入れないと、更年期の不調への初動対応が遅くなり、余計に症状がこじれてしまうのです。

感情が不安定になる一つの要因としては、更年期やプレ更年期が挙げられます。

しかし、更年期と断定する前に、まずは早めに精神科・心療内科での相談をされることをおすすめします。“不安”が主症状として現れる理由は更年期によるものだけでなく、精神的な疾患が原因となっている場合もあるためです。それでも体調が変わらない時は、不安の原因が更年期やプレ更年期のホルモンバランスの変化である可能性が高くなります。その際には婦人科を受診されることをおすすめします。

更年期とは、45~55歳の閉経前後の約10年間を指します。エストロゲンという女性ホルモンの分泌が急に減少することで不調を生じることを“更年期障害”と呼びます。

また30代後半~40代前半のまだ閉経ではない年代でも、更年期障害と同じような症状に悩まされるケースが増えており、“プレ更年期”と呼ばれています。最近では、早いと30代前半で、プレ更年期に悩む方もいると言われています。

ナオコさんのように、更年期の年代に差し掛かり、更に取り巻く家庭や社会環境の変化からくるストレスが脳に影響を与えると、不安症状を引き起こしやすくなることがあります。

漢方の考えでは“気・血・水(き・けつ・すい)”から不調を探っていきます。更年期に表れる不調(診察や検査を行っても診断のつかない頭痛・筋肉痛・全身倦怠感などの心身症状を呈する状態)は気や血の不調から生じると言われています。

とくに体に必要な血が不足していると、不安感などの精神的な症状が生じやすいと言われています。

3.更年期・プレ更年期による不安症状を改善する方法

更年期の不調の治療法のひとつに、ホルモン補充療法があります。これは、不足しているエストロゲンを薬で補い、ホルモンバランスの乱れを和らげていく方法です。 効果もありますが、同時に副作用などのリスクもありますので、通院して治療する必要があります。

ホルモン療法は怖いという方や、通院する時間がないという方には、食事や生活習慣から改善する方法や、漢方の考え方によるアプローチがおすすめです。

3-1.“血”を補う食べ物を摂る

“血”が不足しているタイプの方は不安感などの心の症状が出やすいと考えられています。

食生活には血を補って心を穏やかにするナツメや松の実、レバーや赤身肉、色の濃い野菜などをバランスよく取り入れるといいでしょう。

ナツメは日本ではまだ馴染みのない食材ですが、主にネットで購入することができます。生のナツメはそのまま食べることもでき、リンゴや梨のような味や食感がするそうです。乾燥したナツメは、生のものよりも甘味が強く、おかゆや煮込み料理に加えても美味しく食べられます。

3-2.遅くても12時には寝よう

夜遅くまで起きていると、血が消耗されてしまいます。それだけで、体調不良の原因となることがあります。体調不良から不安感などの気分の変化につながることもあります。

寝るまでの時間をゆったりと過ごすこともポイントです。せめて寝る前の1時間は、気がかりになることはいったん忘れましょう。重要な書類を読んだり、パソコンやスマホに向かうのもNGです。寝る前は好きな音楽を聞くなどしてゆったり過ごしましょう。寝る前にナツメ入りのお茶を飲むのもおすすめです。

3-3.自分の世界にこもらないで

体や心に不調がある状態で家にこもりすぎたり、ネガティブなことを抱え込んでしまったりすると、内へ内へと考えや気持ちが向いてしまいます。

そんな時には、あまり気が進まなくても気分転換に出かけることも大切です。近場の新しいスポットに出かけたり、人と会ってみたりするなどして、気持ちを内から外へ向けてみましょう。

しかし、無理に出かけて体力を使うと疲れてしまい、余計に不調に陥ってしまうこともあるので、疲れない程度の気分転換をすることもポイントです。

3-4.漢方薬を服用する!

「いったんよくなっても、またすぐに同じ症状をぶり返してしまう」「体質から根本改善したい」

そんな方には漢方薬がおすすめです。

漢方は、人間の体の営みに即した自然の摂理を利用した治療法です。自然の恵みである動植物や鉱物の有効成分を見出して、それを人間の心身の症状の改善に役立てるために、長い歴史を経て、実際に効果のあるさまざまな処方を確立してきました。そのため、一般的に、西洋薬よりも副作用は少ないと言われております。

そして漢方は、表面に出ている症状や苦痛を緩和する対症療法だけでなく、不調の原因となっている体質を改善することを目的に働きますので、根本的な解決につながります。ですので、同じ症状を繰り返したくないという思いにも応えてくれます。

バランスの良い食事や適度な運動を実践するのは難しい…という場合も、漢方薬なら、ご自身の症状や体質に合うものを毎日飲むだけですので、無理せず継続することが可能です。

不安感に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

<不安感に悩む女性におすすめの漢方薬>

・加味逍遥散(かみしょうようさん):更年期などの女性特有の症状によく用いられる漢方の一つです。体力があまりない方で肩こり、のぼせや発汗、不安など精神的な症状がある方向け。
・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう):神経の高ぶりを安定させて心身の安定を図ります。自律神経失調症などの精神不安にも使われます。 どちらかというと緊張感の伴うイライラや不安、色々考えてしまって不眠があるという方向け。
・女神散(にょしんさん):女性ホルモンの変動によって現れる更年期障害、不安やのぼせ、めまいなどの心身の症状に用いられるお薬です。体力が中程度以上ある方向け。

ただ、漢方薬はその人の体質に合っていてこそ効果が現れるものです。体質に合っていないと、効果が見込めないだけでなく、副作用がおきることもあります。自分に合う漢方薬を選ぶのはなかなか難しいものですが、最近ではA Iを利用した「オンラインA I漢方」などのサービスも充実してきましたので、こうした専門的なサービスを利用するのもいいでしょう。

4.更年期・プレ更年期の不安感には心身を整える漢方がお勧め

日常生活を送る上で不安は誰でも感じるものです。しかし、更年期の不安感は睡眠や日常生活に影響する位に辛く感じる方もいます。不安を抱えた状態が当たり前だと思わずに、周囲に相談するようにしましょう。それだけで不安が軽くなることもあります。また漢方の力を借りることで、不安感や全身の調子を内側から整えてみてはいかがでしょうか。

<この記事を書いた人>

精神科医/漢方医 木村好珠
渋谷金王坂クリニック非常勤医、一般社団法人国際統合治療協会理事
医学部在学中より東洋医学を学び、精神科と東洋医学科が充実している慶応義塾大学病院での勤務を経て、西洋薬の即効性等と漢方薬の根本的な治療をバランスよく使い分ける事を信条とする。
渋谷の漢方内科で非常勤医として勤務する傍ら、テレビや雑誌、インターネットテレビ、Webメディアなどで、精神疾患、心理学、生活習慣病など様々なテーマを精神科医・漢方医の立場で解説も行う。
・木村好珠監修あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0023

記事内に登場した「あんしん漢方」とは?
「お手頃価格で不調を改善したい」「副作用が心配」というお悩みをお持ちの方のために、医薬品の漢方を、スマホひとつでご自宅にお届けするサービスです。AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが最適な漢方を選別。オンラインでいつでも「個別相談」可能。しかも「お手頃価格で」ご提供。相談は無料。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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