2026年のNHKの大河ドラマ「豊臣兄弟!」は、「彼が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」とまで言わしめた豊臣秀長の目線で、戦国時代をダイナミックに描く物語です。
「内々の儀は利休、公儀のことは秀長」という秀長の言葉からは、秀吉の補佐役としての強い自負が感じられ、兄弟が深い絆とゆるぎない信頼関係で結ばれていたことがうかがわれます。
兄・秀吉の陰で、これまであまり日の当たることがなかった秀長は、天文9年(1540)、尾張国中々村(現・名古屋市中村区)生まれ。3歳年上の兄、秀吉とともに百姓から武士となり、兄弟で天下一統を成し遂げました。大和国(現・奈良県)の郡山城を拠点にさまざまな改革を推し進め、「大和大納言様」と領民に慕われましたが、病気のため、51歳でこの世を去りました。

天明8年(1788)奈良・春岳院蔵 ◎前期展示

京都・高台寺蔵 ◎前期展示
徳川美術館で開催の「NHK大河ドラマ特別展「豊臣兄弟!」」は、ドラマと連動し、貴重な歴史資料から秀長と秀吉の生き様をひもときます。(4月18日~6月14日)
本展の見どころを、主催側の広報からうかがいました。
見どころ・その1 兄を支えた名ネゴシエイター、秀長の素顔に迫る
本展の主人公である秀長の肖像画をはじめ、温厚で実務に長けた人柄がにじみでる書状、秀長所用と唯一特定できる茶入など、希少な秀長関連の文化財が揃います。

中国・南宋~元時代(13~14世紀)豊臣秀長ほか所用
兵庫・香雪美術館蔵
見どころ・その2 天下一統のサクセスストーリー、兄弟の絆をひもとく資料が満載
中国攻めから小田原攻め、天下取りの象徴である聚楽第、城主としての国造り、そして病床の日々……。数々の合戦図屏風や貴重な歴史文書を通し、戦国の世を変えた豊臣兄弟の足跡を辿ります。

(右)郡山城跡出土瓦 16世紀 奈良・大和郡山市蔵

東京・三井記念美術館蔵 ◎後期展示
見どころ・その3 秀長を支えた家臣団に注目
尾張の百姓から大和大納言にまでのぼりつめた秀長を支えたのは、藤堂高虎、桑山重晴、横浜一庵ら有能な家臣団でした。彼らの武功を象徴する遺品や主君の事績を伝える文書から、豊臣政権の実像に迫ります。

藤堂高虎所用 三重・伊賀市蔵
見どころ・その4 華麗な能装束に茶の湯の逸品、豊臣家ゆかりの工芸品も
豊臣兄弟が愛した能楽と茶の湯、華麗な調度など、桃山から江戸初期にかけて花開いた文化を紹介します。「名物 南泉一文字」をはじめとする徳川美術館が誇る刀剣コレクションや刀絵図は必見です。
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大河ドラマ「豊臣兄弟!」で豊臣秀長を演じる仲野太賀さんが本展音声ガイドのナビゲーターをつとめます。会場で太賀版秀長をお楽しみください。
【開催要項】
NHK大河ドラマ特別展「豊臣兄弟!」
会期:2026年4月18日(土)~6月14日(日)
前期4月18日(土)~5月17日(日)後期5月19日(火)~6月14日(日)
会場:徳川美術館・名古屋市蓬左文庫
住所:愛知県名古屋市東区徳川町1017
電話:052・935・6262
展覧会公式サイト:https://toyotomi2026.jp
美術館公式サイト:https://www.tokugawa-art-museum.jp/
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(ただし5月4日は開館)、5月7日(木)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照
巡回:大阪歴史博物館(7月8日~8月31日)
東京都江戸東京博物館(9月15日~11月8日)
取材・文/池田充枝











