来年のNHK大河ドラマの主人公、徳川家康は、鷹狩を重んじたことで知られています。家康の居城だった駿府城跡では、鷹狩姿の家康の雄姿を銅像に見ることができます。

縄文遺跡から鷹の骨が発掘されたように、古来、鷹と人間とのかかわりは深く、現代も鷹を飼育し、放鷹して害虫駆除に助力する人々もいます。

「雪中鷹捉搦鶴図」狩野養川院惟信筆
江戸時代(18~19世紀)
徳川美術館蔵

この秋、鷹狩を歴史的観点から紹介する展覧会が開かれています。(12月15日まで)

本展の見どころを、徳川美術館学芸員の板谷寿美さんにうかがいました。

「鷹狩は鷹を用いて獲物を捕らえる狩りで、日本でも古代から江戸時代にかけて、天皇や貴族、武士の間で好んで行われました。

「鷹狩図屏風」六曲一双の左隻
江戸時代(18世紀)
斉藤芳克氏寄贈 徳川美術館蔵

鷹狩は単なる狩りに留まらず、遊興でもあり、権威の象徴でもあり、儀礼的な側面も持つという様々な意味を持ち合わせていました。こうした華やかな側面が注目される一方、狩りができるようになるまで鷹を育て上げる技術や鷹狩を行う場所の管理なども必要で、鷹匠や村の人々などがその役割を担っていました。

「尾張家御鷹場絵図」
江戸時代(18世紀)
徳川美術館蔵

また、本展では鷹狩をより知っていただくため、現在も鷹狩をされている漫画家のごまきち氏に、今回展示する作品を用いて、マンガを書き下ろしていただきました。展覧会会場でぜひお楽しみください」

「鷹図屏風」八曲一双 神谷晴真筆
江戸時代(19世紀)
徳川美術館蔵

徳川美術館では、11月19日(土)に「トクガワナイトミュージアムPREMIUM 源氏夜会」を開催します(18時~20時30分、料金12,000円)。国宝「源氏物語絵巻」などの美術品の鑑賞後は、ライトアップされた中庭でフィンガーフードプレートとドリンクでくつろぎ、衣紋道山科流30代家元後嗣の山科言親氏をお迎えしたトークショーを楽しんでいただきます。パーティー気分でプレミアムな夜をお過ごしください。(お申し込みは下記電話、または公式サイトまで)

【開催要項】
企画展 鷹狩
会期:2022年11月12日(土)~12月15日(木)
会場:徳川美術館・名古屋市蓬左文庫
住所:愛知県名古屋市東区徳川町1017
電話:052・935・6262(10時~17時受付)
公式サイト:https://www.tokugawa-art-museum.jp/
開館時間:10時から17時まで(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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