マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の問題を解説するシリーズ。

近年ではコロナ禍を経て、様々な環境の変化が起こり、働き方が多様化していきました。当記事では、環境の変化の中で、個人はどのように対処していけばよいのかを解説します。

現在ではどのような“働き方”が主流なのか

識学が2023年3月に行った「働き方の変化に関する調査」によると、リモートワークが可能な職場に勤める会社員の60%が、現在「出社とリモートワークのハイブリッド型」で働いていることがわかりました。フル出社型は25%、フルリモート型が15%という結果に。

また、出社とリモートワークでは、どちらの方が作業効率が良いと感じるかを尋ねると、「リモートワークの方が作業効率が良い」が50%、「出社の方が作業効率が良い」32%、「どちらも作業効率は変わらない」18%でした。

この統計結果を見ると、週に数回の出社をしている「ハイブリット型」の勤務形態が現代の主流といえるでしょう。

「出社とリモートワークのハイブリッド型」と回答した方に、「リモートワークの頻度」を聞くと、最も多かったのは「週に1日程度」で31.7%。次に「週に2日程度」28.3%、「週に3日程度」23.3%と続きました。リモートワークを実施しているとは言っても、その実施日は意外と少ないようです。

「リモートワーク」「ハイブリット型」「出社」それぞれのメリット

リモートワークのメリットは何でしょうか。その内訳を見てみると、「通勤の負担がなくなる」が69%と最も高く、「ライフワークバランスが実現できる」43.5%、「プライベートの時間を増やすことができる」41%と続きました。

子どもの有無で見ると、大きな違いがあったのは「ストレス」について。子どもがいない人は「ストレスが減る」と35.7%の方が回答したのに対し、子どもがいる人は14.1%でした。子どもがいる人にとって、リモートワークは「通勤の負担がなくなる」ことはあっても、ストレス軽減にはつながらないようです。

一方で出社のメリットはなんでしょうか。その内訳をみると、「社員同士のコミュニケーションが取りやすい」が51.5%と最も高く、「印刷やコピーができる」44%、「働きやすい環境が整っている(スペース・空調・通信等)」40%と続きました。

上記のことから、プライベートの時間やストレスのことを考えるとリモートワークが最適だと考える一方、仕事の側面だけ見てしまうと社員同士のコミュニケーションが取りやすいなどの理由から出社が最適だと考える人も多いようです。

「出社の方が良い」と考える人には次のような「互いに顔を見てコミュニケーションを取った方が作業効率が良い」「リモートワークはすぐに相談できないため無理がある」と意見が出た一方で、「出社とリモートワークのハイブリッド型が良い」と回答した方の意見は「今後、出産や育児、介護など様々な生活環境の変化に対応できるから」「働き方はできるだけバリエーションに富んだ方がいい」といった意見もありました。

「出社」と「リモートワーク」どちらにも適応できる人材になろう

ここまでは統計結果をもとに、現在の働き方についてご紹介しました。 その内容を踏まえて、自分自身が仕事に集中し、成果を出すためにはどうすればよいのかを考察します。

(1)期限とゴールを明確にし、ゴールを設定する

自分が追うべき結果(ゴール)が明確になっていれば、成果を残すための必要最低限のコミュニケーションや情報収集は必然的に行われるはずです。この時の注意点は上司(自分が上司であれば部下)と目標設定の認識がズレないようにすることです。

目標設定の認識に齟齬を起こさないためにも、期限と状態をセットで設定することが大切だと言えます。

(2)できること・できないことを明確に伝える

環境変化が起きることでこれまで使っていたツールや業務のフローが変更される場合があります。つまり、これまで慣れ親しんだやり方ではなく、その環境に適したフローに代わるという事です。そのため、自分が「できない」と思うような領域は誰かに助けを求めることや、積極的に自分から聞きに行くという行動に現れなければなりません。

そうしていくうちに自分が今まで「できなかったこと」が「できるようになる」ことで個人の成長に寄与します。特に、「何ができて、何が出来ないのか」を事前に上司に伝えることで、お互いの認識の齟齬の解消に努めることが大切です。

(3)定期的なコミュニケーションを図る

前述でもあったように、出社の方が良いと感じる人の意見として、「リモートではコミュニケーションが取りづらい」という意見がありました。確かに、社員間でのコミュニケーションが取りづらいのは業務に支障をきたしますので、リモートワーク化では次のような施策をとってみましょう。

・短い朝礼や昼礼をオンラインで行う
・定期的な報告会議をオンラインで行う

などのように、コミュニケーションを定例化すると良いでしょう。

チームのメンバーで話す時間を意図的に作ることによって、コミュニケーションのロスタイムを意識的になくすことです。

この時に気を付けたいのは、コミュニケーション(打ち合わせ・ミーティング)をするにあたって、一つのテーマを決めておくことや、何かを決めるうえで前提となるルールをお互いに決めておくなどをすると、スムーズでストレスのないコミュニケ―ションが取れるでしょう。

まとめ

今回はコロナ禍を例に挙げ、環境変化に対して個人ができることについてまとめました。ウイルスパンデミックのほかにも、震災などの災害、身近なことであれば結婚や介護、転職等も環境が変化する要因として挙げられます。

自身が様々な環境に対応してくためには、自分自身を正しくマネジメントしていかなければなりません。環境に「変化させられる」のではなく、正しく対応するために「変化する」人材でありたいものです。

参考・引用文献/【働き方の変化に関する調査】今の働き方、リモートワーク&出社のハイブリッド型が6割にのぼる
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000029010.html

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 

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