少し使うだけで料理がたちまちおいしくなると、「塩麹」が注目を浴びている。山形県米沢市で味噌や麴を販売する『おたまや』では、発売開始当初と比べ、売り上げは3倍以上に増え、在庫切れになることもあるという。
麴とは、穀類にコウジカビを繁殖させたもので、主に清酒、味噌、酢、醤油などの醸造に用いられる。これに食塩と水分を加え、発酵させて作られたものが塩麴だ。麴に含まれる分解酵素(アミラーゼ)が米の澱粉質を糖化。これにより発生した甘みと旨みが料理をおいしくする。
その昔、神棚にお供えしていた蒸し米に麴菌が発生したことに端を発するため、“神様からの贈り物”とも呼ばれている。使い方が簡単で、汎用性があり、保存がきく。ここで紹介する料理例の他にも、炊き込みご飯の出汁として使ったり、酢・胡麻油と混ぜてドレッシングにしたりと、活用法は多岐にわたる。
また、肉に塩麴を揉み込んで数時間から数日間冷蔵庫に置いておくと、麴に含まれる消化酵素の働きにより加水分解して、肉質も柔らかくなる。定番の家庭料理に塩麴を使い、違いを楽しんでみてはいかがだろう。
↑写真左から、『合わせ塩麹』※現在は『麦塩麹 キャップボトル(400g詰)生塩糀』という商品名で販売中(600円+税)、『塩麹 キャップボトル(400g詰)生塩糀』(600円+税)、『熟成本造り三五八(750gキャップボトル詰)』(650円+税)。塩麹に蒸し米を混ぜた「三五八」は塩分が低く、甘みが強いため使いやすく、繰り返し購入する人が多いという。
※商品は『おたまや』のウェブページで購入可能。こちらには、塩麹のレシピ集や、三五八を使った漬け物の作り方なども紹介されている。
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