新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、なかなかマスクが手に入らない状況です。政府が配布する布マスクも評判は甚だ芳しくありません。さりとて、ドラッグストアの前でマスクを手に入れるために、行列を作るのも感染リスクが高くなりますよね。どうしたものかと悩んでおられませんか?
そこで京都の懐紙専門店「辻徳」がそうした悩みを簡単に解決できる、「懐紙のマスク」を考案しました。家庭でも簡単に作ることができますので、ご紹介いたします。
■マスク不足の今こそ、懐紙の出番です
「サライ世代の方々は、お茶席やお客様にお菓子をお出しする時に、懐紙をよくお使いになられるかと思います。そんな身近な懐紙がマスクにもなるんです。
日本では古来より神事などにおいて、飛沫を防ぐために和紙をマスクのように使って来たならわしがあります。今こそ、先人たちの知恵を現代に活かすべきだと思って、このマスクを考案しました。
懐紙のマスクはあくまでも応急的なものですが、新しいマスクが手に入らずお困りの方には、ぜひともご活用いただきたいです」と「辻徳」の辻専務はおっしゃいます。
では早速、懐紙のマスクの作り方をご説明していきましょう。
■折り紙感覚で楽しんで作れる、懐紙のプリーツマスク
手作りマスクといえば、布を使って縫製をしたり、手間がかかるというイメージがありますよね。しかし、この懐紙のマスクは、型紙を起こしたり、針を使ったりする必要はまったくございません。紙で作るというと、ハサミで切ったり、のりで貼ったりするんじゃないかと推測されるかもしれませんが、その必要もありません。
折り紙感覚で楽しみながら、短時間でプリーツマスクを作ることができますよ。外出が制限される中、ご夫婦やご家族間でレクリエーション感覚でお楽しみいただけると思います。
皆さんが驚くほど簡単な方法ですので、ぜひお試しください。当然のことですが、作業前にはしっかりと手を洗ってから製作を開始してくださいね。
<材料と道具>
材料と道具は以下の通りです。
・ハサミ
・サージカルテープ(ない場合は、マスキングテープでも対応できます。ただしサージカルテープに比べると、剥がれやすくなりますのでご注意ください)
・懐紙1枚
・ラッピングタイ:6cm
・ゴム:約50cm(耳にかけるので、柔らかめのゴムをご利用ください)
<作り方>
1:作業の開始
最初に、懐紙を裏面にして置きます。ざらざらとしている方が、裏面です。そして、ラッピングタイを長さ6cmほどに切ります。その裏面の一番手前にラッピングタイを置いて、サージカルテープでとめます。
2: ラッピングタイを包み込む
ラッピングタイの幅に合わせて、包み込むように、懐紙を2回折り込みます。
3: 半分に折る
その後、懐紙を2等分に折ります。
4: プリーツのための折線をつける
2等分に折った懐紙を手前の閉じている方から、約1cm幅で谷折と山折を交互に5回繰り返します。折り終わったら、しっかりと折り目を付けてください。
そして、ラッピングタイの包んだ部分が上奥になるように開いてください。その時、ラッピングタイの包み折は、開かないようにします。
5:プリーツを作る
折り目に沿って、マスクの蛇腹部分である、プリーツを作ります。ラッピングタイの包み込み折のところから、最初の谷折を、山折に変更します。変更した山折を、手前に倒して押さえます。押さえ込んだ山折の次に出てくる山折を、更に手前に倒して、しっかりと押さえます。
次に出てくる、二つ目の谷折を、山折に変更します。その山折を奥側に倒して、しっかりと押さえます。その状態を保持したまま、一番手前にある山折を奥へ倒します。しっかり押さえたら、プリーツの完成です。
6:ゴムの取り付け
用意したゴムを、約25cmの長さに切ります。そのゴムの両端を、玉結びにします。次に、懐紙を裏面にして、端の部分に、玉結びをしたゴムを貼り付けます。
張り付けるとき、玉結びの根元を張り付けるようにします。玉結びの部分を、貼り付けてしまうと、ゴムが抜けてしまいます。
反対側も同様にゴムを取り付けます。
7:プリーツをテープで固定する
プリーツ状にした懐紙を、サージカルテープでとめます。形のいいマスクにするために、両端をしっかりととめましょう。
8: 懐紙のプリーツマスクの完成!
これで完成です。短時間で懐紙を使ったマスクが出来上がります。プリーツを広げれば、市販のマスクと遜色ありません。立体的なプリーツマスクを利用できます。
▼こちらの作り方は動画でもご覧いただけます。
また、詳細な作り方と型紙は「辻徳」のホームページからダウンロードできます。
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