8取材・文/末原美裕
京都は風光明媚な寺社仏閣が多数存在し魅力的な街だけど、人ごみの中観光するのは億劫だなんて感じていませんか? 「インバウンドの増加もあるから、今ではすいているシーズンもなくなってしまったね」なんて話を耳にするのも確かですが、人気の高いお寺でも人より少し早起きをして、早朝に訪れれば心静かに参拝したり、美しさに感じ入ることができるんですよ。
「早起きは三文の徳」以上に愉しめる、おすすめのお寺を厳選して紹介します。
美しい空気が張り詰めている、清水寺
京都の中でも屈指の人気を誇る清水寺は昼間に訪れると混雑必至です。そんな清水寺のおすすめ入門時間は開門と同時の6時。日の出の時間を事前に調べておけば、薄桃色に染まっていく空の下の美しい清水寺が拝めます。
「朝はピーンと空気が張り詰めています。滝の音、鳥の声、風の音、すべてが体に響いてくるので、私自身も好きな時間ですね」と清水寺 執事補の森清顕氏も太鼓判を押します。
7時30分を過ぎると修学旅行生を始め、多くの人が参拝にやって来ます。空気が攪拌される前の静謐な時間を味わってみてください。
千年の都の夜明けを感じる、東寺
東寺の象徴でもある五重の塔の背景に朝日が昇る様は、まさに“荘厳”の一言です。弘法大師が創建着手してから、1200年もの年月を経ても、同じ京都の夜明けを感じられる喜びに胸をうたれます。
東寺の拝観時間は8時からなので、五重塔が見える位置から朝日を仰ぐのもおすすめですが、「春はあけぼの 京都の世界遺産いちばん乗りツアー」に参加すれば、東寺境内から瓢箪池に映る五重塔と朝焼けを楽しめます。暗い時間はライトアップされているので、特別な時間を過ごすことができるでしょう。
極楽浄土の輝きを垣間見る、平等院鳳凰堂
「極楽いぶかしくば宇治のみてらをうやまへ」(『後拾遺往生伝』より)と讃えられた壮麗な鳳凰堂は今もなお、極楽の存在を感じさせてくれます。特に朝の鳳凰堂は方角的にも太陽がスポットライトの役割を担い、煌めく美しい姿を見ることができるんです。
京都から宇治まで少し距離があるので、平日であれば午前中は比較的落ち着いているようですが、やはり8時30分の開門を目指して訪れるのがおすすめです。
「春はあけぼの 京都の世界遺産いちばん乗りツアー」に参加すると、一般拝観開始前に入門でき、さらに幽玄な世界が感じられます。
これからの京都を愉しむためのキーワードは「人より早い行動」ですね。早起きをした以上の風情を存分に味わうことができますよ。
■清水寺
営業時間:6:00~18:00
住所:京都市東山区清水一丁目294
アクセス:京阪電車「祇園四条」もしくは阪急電車「河原町」下車、市バス清水道・五条坂から徒歩約10分
拝観料金:大人400円
https://www.kiyomizudera.or.jp/
■東寺
営業時間:8:00~17:00(16:30受付終了)
住所:京都市南区九条町1
アクセス:近鉄電車「東寺」下車、徒歩約10分
拝観料金:大人500円
http://www.toji.or.jp/
■平等院
営業時間:8:30~17:30(17:15受付終了)
住所:京都府宇治市宇治蓮華116
アクセス:JR奈良線「宇治」下車、徒歩約10分、京阪宇治線「宇治」下車、徒歩約10分
拝観料金:大人600円
http://www.byodoin.or.jp/
「春はあけぼの 京都の世界遺産いちばん乗りツアー」旅行商品:
http://souda-kyoto.jp/travelplan/akebono_sp/index.html
京都デスティネーションキャンペーン「京の冬の旅」:
https://www.kyokanko.or.jp/huyu2018/
取材・文/末原美裕
小学館を経て、フリーの編集者・ライター・Webディレクターに。2014年、文化と自然豊かな京都に移住。