写真・文/yOU(河﨑夕子)
マレーシアのランカウイ島は、首都クアラルンプールから飛行機で約1時間の自然に囲まれる別天地。その魅力を2回に分けてご紹介します。
マレーシアは、東南アジアのマレー半島とボルネオ島の一部を有する国。それぞれのエリアで異なる顔を見せるこの国には、世界有数のリゾートが点在し、アジアだけでなく、欧米からも多くの観光客が集まります。
そんな中、今回ご紹介するランカウイ島は、首都クアラルンプールのあるマレー半島の西海岸に位置するリゾートです。
この島ではマハティール元首相によって観光客誘致の取り組みがなされた結果、間接税の廃止、ビーチでの物売りや勧誘の禁止、さらには開発地域が全体の35%以下と定められ、すべての施設がこれに従い環境を損ねないように、さまざまな配慮と工夫を凝らしています。
公用語はマレーシア語ですが、マレーシアは多民族国家。英語や中国語などを含めて多くの言語を操るマルチリンガルが多く、生活スタイルもさまざま。時差は日本の1時間遅れで、通貨はリンギットを利用しています。日本円では1リンギット=25円ほど。(2017年3月現在)
■ランカウイ島へのアクセス
ランカウイ島までのアクセスは、マレーシア航空で日本からクアラルンプールまで約7時間半、さらに乗り継いでおよそ1時間。中心部とは言え、自然に囲まれたランカウイ国際空港ではタラップを降りて空港建物まで歩きます。これも今ではなかなかできない体験です。
【マレーシア航空】
https://www.malaysiaairlines.com/jp/ja.html
島内にはバスや電車などの公共の交通手段がないため、レンタカーを 借りる観光客も多く、空港内にレンタカーカウンターがずらりと並んでいます。また、行く先ごとにあらかじめ料金が決められているタクシーを利用するのが便利。他国で多発する悪質なトラブルも少なく安全と言われています。
タクシーはチャーターすることも可能です。 料金は4時間でRM120~RM180程度(約3000~4500円)です(1~4人で利用の料金)。
ランカウイ島は欧米からの観光客も多く、島の西部に点在するリゾートホテルはローカルな雰囲気のものからコロニアル風のものまでさまざまです。今回はその中から5つ星のホテルをご紹介します。
■ローカルホテル代表「メリタス・ぺランギビーチリゾート&スパ・ランカウイ」
まずはローカルな雰囲気満点のこちら。ビーチまで見渡せる吹き抜けのロビーは木の温もりを大事にした造りで、東南アジアのリゾートらしいムードが漂います。
ロビーの奥にはスパイスの貯蔵庫を模したメインダイニングがあり、こちらも吹き抜けの天井に、鉄柱がむき出しとなった倉庫風のモダンな造りです。
アニス(八角)をイメージした真鍮のデザインなども施されており、古きスパイスロードとして活用されたランカウイ島の歴史がうかがえます。
伝統的建築スタイルの木造2階の建屋が宿泊するシャレー(客室)。ビーチフロントやレイクフロント、ガーデンテラスやプールテラスなど部屋からの景色も様々。いずれも室内は落ち着いた色彩と設えが特徴の空間で、窓から差し込む太陽を楽しみながら、室内でゆったりと過ごすことができるでしょう。
扉を開ければ波と風の音に鳥のさえずりが重なり、目の前のビーチを眺めながらデッキで読書という、至極の時間を味わうこともできそうです。
マレーシアの大型ホテルの食事はビュッフェが主流。このホテルでも朝食夕食ともに基本はビュッフェスタイル。ローカル料理のフィッシュカレーやサテー、ナシレマやラクサ、スパイスをたくさん使ったエビやチキン料理などが並ぶほか、中華料理やインド料理も楽しむことができます。
クアラルンプールなどと比較すると少々味付けがスパイシーなのは、ランカウイ島がかつてスパイスロードとして香辛料を運ぶルートだったことが関係しているのかもしれません。
そして是非体験したいのがスパ。伝統的なマレーシアマッサージだけでなく、さまざまなマッサージやトリートメントがあります。
「ペランギスパ」ではマレーシアでも人気の高い「TANAMERA(タナメラ)」のスパ製品を使用しており、植物由来の優しい香りやテクスチャーを楽しめます。また男性セラピストが常駐しており、カップルルームの用意もあるので、ご夫婦で体験することも可能です。
【メリタス・ぺランギビーチリゾート&スパ・ランカウイ】
http://www.meritushotels.com/meritus-pelangi-beach-resort-spa-langkawi/
■コロニアル風ホテル「ザ・ダナ・ランカウイ」
続いて趣向を変え、イギリス統治時代を思わせるコロニアル風のホテルをご紹介します。島西部の海岸沿いの5つ星ホテル「ザ・ダナ・ランカウイ」は美しい白のコロニアル建築様式の建物で、洗練された内装や美しい設えと共に、行き届いたスタッフのサービスにはきっと満足するはずです。
ホテルの目の前にはジャグジー付プール。デッキではドリンク片手に読書をする欧米からの宿泊客も多く、夜はシガーバーを併設したラウンジでジャズのライブを楽しみながら、オリジナルカクテルを。
このホテルで外せないのが朝食です。エッグベネディクトやフレンチトースト、オムレツなどのメインをオーダーし、サイドメニューはそれぞれビュッフェスタイルでチョイス。
コンチネンタルスタイルの料理からローカル料理までが豊富に並び、ドリンクバーには朝からなんとシャンパンも登場、優雅な朝食を楽しむことができるでしょう。
【ザ・ダナ・ランカウイ】
http://www.thedanna.com/
以上、マレーシアのランカウイ島へのアクセスと、2つのおすすめホテルをご紹介しました。
次回はランカウイ島に行くなら必ず訪れたい絶景スポットと、気になる食事情についてご紹介します。
写真・文/yOU(河﨑夕子)
www.youk-photo.com