写真・文/矢崎海里

年間を通して流通しているいわしですが、まいわしの旬は6月~10月ごろ。
いわしは世界中で親しまれている魚で、干したものは煮干し、幼魚はしらす、油漬けの缶詰はオイルサーディン、塩漬け発酵させたものはアンチョビと、さまざまな種類・加工品があります。
旬のいわしは良質な脂質やビタミンDが豊富に含まれています。
今回は旬のいわしを使った減塩レシピをご紹介します。
野菜と組み合わせた、夏でも食べやすいレシピをご紹介しているので、しっかり栄養を補っていきましょう。
いわしと夏野菜の揚げ浸し

【材料】(1人分)
いわし 2尾
片栗粉 大さじ1
とうもろこし 1/4本
オクラ 3本
★白だし 大さじ1/2
★冷水 大さじ4
揚げ油 適量
【作り方】
1.いわしは開き、食べやすい大きさに切る。とうもろこしは十字に、オクラは食べやすい長さに切る。
2.鍋に油を熱し、とうもろこし、オクラを素揚げする。いわしは片栗粉をまぶし、両面返しながら揚げる。

3.油を切ったら★の調味料に漬け、冷蔵庫で数時間冷やしたら完成。

カラフルな夏野菜を合わせた、暑い日におすすめの冷やして食べるおかずです。
具材を揚げ、熱いうちに冷たい漬け汁に漬けることで、しっかり味が染み込み、少量の調味料でもおいしく食べられます。
清潔なふたつき容器に入れれば冷蔵庫で数日間保存可能で、作り置きおかずにもなります。
ほかにもなすやズッキーニ、パプリカなどお好みの夏野菜で作ってみてください。
旬のいわしは脂乗りがいいのが特徴。
この脂質は不飽和脂肪酸であるDHAやEPAです。
これらは血中の中性脂肪低下作用が報告されていて、生活習慣病予防に効果的です。
ただし脂質でありエネルギーも高いため、摂りすぎには注意しましょう。
食塩相当量:1.4g
いわしのパン粉焼きフレッシュサルサソース

【材料】(1人分)
いわし 2尾
マヨネーズ 小さじ2
胡椒 少々
乾燥パン粉 大さじ1と1/2
トマト 1/4個
玉ねぎ 1/8個
★ケチャップ 大さじ1
★レモン汁 小さじ1/2
★タバスコ 小さじ1/2
★乾燥パセリ 適量
【作り方】
1.いわしは開き、身にマヨネーズを塗って胡椒を振り、パン粉をのせる。

2.オーブントースターで7~8分焼く。
3.トマト、玉ねぎは小さめの角切りにして、★の材料と混ぜる。

4.2のいわしに3のソースをかけて完成。
カリッと焼いたいわしのパン粉焼きに、フレッシュなトマトと玉ねぎの食感がいいサルサソースを合わせた、夏らしい一品です。
パン粉焼きはマヨネーズを使うことで、パン粉を接着しつつ下味にもなります。
はがれないよう、パン粉を乗せたら軽く押すのがポイントです。
サルサソースはほかにもチキンソテーやあえ物などに大活躍。
タバスコの量を調節すれば、辛いものが苦手な人でも食べやすい味付けになります。
いわしにはビタミンDが多く含まれています。
ビタミンDはカルシウムの代謝に関わり、丈夫な骨や歯を作るサポートをしてくれる成分です。
ビタミンDを含む食品はそれほど多くなく、いわし以外に鮭やさんま、きのこ類と限られています。
紫外線に当たることで皮膚でも合成されますが、日照時間の少ない冬場や、体内で合成されにくい高齢の方などは意識して補うことが大切です。
食塩相当量:1.0g
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今回はまいわしを中心にご紹介しましたが、まいわしの旬以外はかたくちいわし、うるめいわしなどが旬を迎えます。
通年おいしく味わえるので、加工品と合わせて取り入れてみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。
