
「人生100年時代」と言われ、一般的な定年を迎える65歳を超えても働くシニア世代が増えています。ですが、立場や雇用形態が変わっても、若い人や新しい年下の上司への態度が変わらなければ、職場でのコミュニケーションがうまくいきません。シニア世代が働くうえで大切なのがビジネスマナーなのです。
1000人超の60〜75歳の派遣スタッフを持つ高齢社がこれまでの事例や経験をもとに監修した『人には聞けない60歳からのビジネスマナー』(宝島社)は初のシニア向けビジネスマナー本。職場でのマナーをアップデートし、長く楽しく働き続けたいものです。
今回は、再雇用制度や勤務延長制度を利用しない場合のシニアの仕事の探し方についてご紹介します。
監修/高齢社
シニア世代の仕事の探し方
シニア世代が仕事を探すための方法
「これまでと同じ職場で働きたい」という人の場合は、再雇用制度や勤務延長制度が利用できます。
再雇用制度は、いったん退職手続きをして退職金をもらったのち、新たな労働契約で雇用される制度です。そのため、雇用形態や労働条件が大きく変わる可能性があります。
一方、勤務延長制度は、退職をせずに引き続き雇用される制度のため、職務内容や雇用条件の変更が少ない場合が多いです。ただし、現在のところ勤務延長制度を導入している会社は少ないです。
また、ふだんから「定年後の仕事を探している」ことを話し、知人や友人などから紹介してもらうという方法もあります。
そのほかにも、次のようなシニア向けの仕事の探し方があります。
シニア向け求人サイトを利用する
インターネット上には、「マイナビミドルシニア」「シニア求人ナビ」「シニアジョブ」ほか多くのシニア向け求人サイトがあります。シニア向けに特化しているため効率的に情報収集ができ、無料でアドバイスを受けられるサービスもあります。
ハローワークを利用する
各地域のハローワークにはシニア向け求人情報も多くあり、専門の相談員に相談することができます。また、全国のハローワークには「生涯現役支援窓口」が設置されており、シニア向け就職支援セミナーなども開催しています。

シルバー人材センターに入会する
60歳以上であれば、各地域のシルバー人材センターに入会できます。紹介される仕事は臨時的・短期的なもののみのため、特定の職場で継続的に働きたいという人には不向きですが、自分の体力や能力、希望に応じて働くことができます。
派遣会社に登録する
求職者と雇用主それぞれの希望に添った的確なマッチングが可能、就職先として検討している会社の情報が得やすい、サポート体制や研修が充実している場合が多い、といったメリットがあります。高齢社のような「シニアに特化した派遣会社」もあります。
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人には聞けない60歳からのビジネスマナー
監修/高齢社
宝島社 1,650円(税込)
高齢社
定年退職後も健康で働く意欲の高い人の多さに着目し、2000年1月に会社設立。登録社員25名でガス会社やガス機器メーカーの請負業務からスタートし、2002年8月に一般労働者派遣事業許可の取得により、高齢者の人材派遣業務に本格進出。2025年2月現在、派遣登録者数は1000人を超え、業務内容も100種類以上と多岐にわたる。経営理念として下記の4つを掲げる。(1)定年を迎えても気力、体力、知力のある方々に、「働く場」と「生きがい」を提供していく。(2)働く人を大切にする(社員≧顧客≧株主の人本主義)。(3)豊富な経験を活かし、顧客には「高品質・低コスト・柔軟な対応力」を武器に優れたサービスを提供していく。(4)「知恵と汗と社徳」重視の企業風土を醸成する。
