写真・文/矢崎海里

「まごわやさしい」という言葉を聞いたことはありますか。
この言葉は健康的な食生活を送るために大切な食材7つの頭文字をとってまとめたものです。
「まめ、ごま、わかめ(海藻)、やさい、さかな、しいたけ(きのこ)、いも」の7つの中で、今回は豆類に着目しました。
豆腐や納豆、みそなど大豆加工品は日頃よく取り入れているという方が多いかと思いますが、大豆やひよこ豆、えんどう豆など、豆そのものはどのくらい取り入れていますか。
最近はそのまま使えるゆでた(蒸した)豆の種類も多く、手軽に栄養を取り入れるのにぴったりの食材です。
今回は市販の水煮豆(蒸し豆)を使った、作り置きレシピをご紹介します。
パックタイプのもの、缶詰タイプのもの、どちらでも調理できます。
冷蔵庫で数日保存できるので、日々のもう一品やお弁当などに活用してくださいね。
大豆とじゃこの甘辛炒め

【材料】(2人分)
大豆(水煮) 100g
片栗粉 大さじ1/2
ちりめんじゃこ 10g
★みりん 大さじ1/2
★醤油 大さじ1/2
サラダ油 大さじ1
【作り方】
1.大豆は水けを切り、片栗粉をまぶす。
2.フライパンにサラダ油を熱し、1をカリッとするまで焼く。

3.ちりめんじゃこを加えて数分炒めたら、★の調味料で味付けして完成。

作りたてはカリッとした大豆とじゃこの食感が楽しめます。
時間がたつと味がなじんで、冷たいままでもおいしく食べられるので、作り置きにぴったりの一品です。
甘じょっぱい味付けで、子どもでも食べやすく、お酒を飲む方はおつまみにもなります。
豆類は食物繊維やたんぱく質をしっかり補えるのが特徴です。
たんぱく質は肉や魚に多く含まれるイメージですが、豆類は脂質が少なく、エネルギーを抑えて良質なたんぱく質が摂れます。
じゃことあわせて、1食分で約10gのたんぱく質が補えます。
水煮大豆やサラダ豆はそのまま食べられるので、手軽に副菜にも取り入れやすくおすすめです。
エネルギー:178kcal
食塩相当量:1.3g
いろいろお豆のチリコンカン

【材料】(2人分)
サラダ豆 100g
牛ひき肉 100g
玉ねぎ 1/4個
カットトマト缶 100g
水 50ml
★ウスターソース 大さじ1
★ケチャップ 大さじ1
★チリパウダー 大さじ1/2
★塩・胡椒 適量
おろし生姜 小さじ1
おろしにんにく 小さじ1
オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
1.玉ねぎはみじん切りにする。
2.鍋におろし生姜、おろしにんにく、オリーブオイルを入れて熱し、香りが出たら1の玉ねぎを炒める。
3.玉ねぎがしんなりしたら牛ひき肉を入れてほぐしながら炒める。

4.ひき肉に火が通ったら★の調味料を入れて数分炒め、サラダ豆、カットトマト缶、水を加えて5~10分煮込む。

5.水分が飛んだら火を止めて完成。
チリコンカンは豆やひき肉、トマトを煮込んだスパイシーな料理です。
今回はチリパウダーのみで仕上げているので、辛みが少なく、食べやすい味付けになっています。
ごはんを添えてチリコンカンライスにしても、パンを添えてもいいですが、コーンチップスと食べるのもおすすめです。
今回使用したサラダ豆には、大豆、ひよこ豆、赤いんげん豆、えんどう豆、黒大豆の5種類が入っています。
単体ではなかなか買う機会がないものばかりで、いろいろな豆類が楽しめます。
ほかにもサラダのトッピングや和え物などに活用してみてくださいね。
エネルギー:274kcal
食塩相当量:1.8g
* * *
水煮大豆やサラダ豆は常温で日持ちするものが多く、災害時に備えて常備しておくのもおすすめです。
調理せずに食べられて、手軽に栄養補給ができる食材として活躍しますよ。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。
