はじめに-小泉忠五郎とはどのような人物だったのか

「小泉忠五郎(こいずみ・ちゅうごろう)」という名前を聞いて、ピンと来る人は少ないでしょう。忠五郎は、江戸時代に『吉原細見(よしわらさいけん)』の改訂を担当していた人物で、蔦屋重三郎のライバルでもありました。

そんな小泉忠五郎ですが、実際にはどのような人物だったのでしょう。史実をベースに紐解きます。

2025年NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』では、『吉原細見』の改めの仕事において、蔦重と競い合う人物(演:芹澤興人)として描かれます。

小泉忠五郎

目次
はじめに-小泉忠五郎とはどのような人物だったのか
小泉忠五郎が生きた時代
小泉忠五郎の生涯と主な出来事
まとめ

小泉忠五郎が生きた時代

小泉忠五郎が活動していた18世紀後半から19世紀前半は、江戸時代中期から後期にあたります。この時代の吉原遊郭は、町人文化の隆盛とともに発展を続け、遊郭を舞台とした文学や浮世絵が流行しました。

また、『吉原細見』のような遊郭案内書の需要が高まり、地本問屋が競って出版を行うようにもなりました。小泉忠五郎は、その中でも長期にわたり吉原細見の改訂を手掛けた一人です。

小泉忠五郎の生涯と主な出来事

小泉忠五郎の生没年は不詳です。主に忠五郎と『吉原細見』の関係について見ていきましょう。

『吉原細見』の「改め」を担う

小泉忠五郎は、蔦屋重三郎が『吉原細見』の仕事を手掛ける前から、改め(あらため)を担当していました。「改め」とは、最新情報を収集した上で、元の原稿の編集作業を行うことを指します。

『吉原細見』の読者は、吉原を訪れる武士や町人が多く、正確な情報が求められていました。そのため、版元は定期的に改訂版を刊行し、最新の吉原の状況を反映する必要があったのです。

改訂作業を長期間にわたり続ける。次ページに続きます

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