「結婚式の立会人」と聞くと、仲人のようなものを想像されるご両親がいらっしゃるかもしれません。仲人と立会人は別のもので、基本的に立会人の役割は挙式中の演出に限られます。

立会人の役割は決して多いわけではありませんが、時には親が任命されるケースもあります。親が立会人を務めることは、子どもへの深い愛情を表現する絶好の機会です。大まかに概要を把握しておくことで、心の準備ができるでしょう。

本記事では、立会人の役割や問いかけの言葉、立会人へのお礼事情をご紹介します。

目次
結婚式の立会人とは?
結婚式における立会人の役割
立会人の問いかけの例文
立会人へのお礼は必要?
最後に

結婚式の立会人とは?

本来「立会人」とは、選挙や契約のような大切な場面で後日の証拠のために、その場に立ち会う人物のことです。結婚式における立会人は「結婚の証人」を意味し、主に人前式で用いられる役割になります。

人前式は神に誓いを立てるのではなく、列席しているゲスト全員に結婚を誓うものです。その場にいる全員が「立会人」であり、新郎新婦の結婚の証人になります。その立会人の代表を務めるのが「立会人代表」です。プロの司会者に進行を兼ねて依頼することもありますが、多くはゲストの中から選ばれます。

立会人代表を決める際の決まりごとはなく、親や親友、新郎新婦が交際するきっかけとなった人など、関わりが深い人の中から選ぶのが一般的です。両家から1人ずつ、計2名の方に立会人代表を頼むケースが多く見受けられますが、必ずしも必要なわけではなく、立会人代表が不在のケースもあります。

結婚式における立会人の役割

柔軟な対応が可能な人前式では場合によっては省略される役割もありますが、ここでは立会人代表の主な役割をご紹介します。

新郎新婦のサポート

立会人には、式中に新婦のドレスの裾を直したり、立ち位置が変わる時に動きやすいようサポートする介添人のような役割があります。

会場によっては「介添え料をいただいているので、新郎新婦のサポートは式場スタッフが行なうもの」とされていることもあります。その場合は具体的なサポートというよりは、近くで様子を見守る程度になるでしょう。

誓いの言葉の問いかけ

人前式では牧師や神父が不在なので、誓いの言葉の問いかけを行なうのも立会人代表の役割の一つです。立会人代表のみに頼むこともあれば、立会人の中から複数名を指名するケースもあります。

人前式の多くは、教会式や神前式のように厳格な挙式ではないため、誓いの言葉も自由度が高いものです。新郎新婦が誓いの言葉を考えることもありますが、立会人が問いかけの言葉を考えるケースが多いように見受けられます。

結婚証明書にサインする

立会人代表は、参列したゲスト全員の代表として結婚証明書にサインをします。結婚証明書に法的効力はありませんが、「結婚の記念」として新郎新婦の手元に残るものなので丁寧に記入したいものです。記入時に手元を撮影されることもあります。

挨拶

立会人の挨拶は、新郎新婦との関係性やエピソードを交えつつ、お祝いの言葉で終わるのが基本の流れです。披露宴で行なわれるようなスピーチより短く、シンプルな内容でまとめましょう。両家とも立会人がスピーチをする場合は、所要時間を合わせておきます。

立会人の問いかけの例文

いくら自由にできる人前式とはいえ、おめでたい席に適した言葉遣いやマナーには気を付けたいものです。問いかけは、感動的なものもあればくだけた内容のものもあります。できればありきたりな定例文だけでなく、ゲストに新郎新婦の人柄を感じてもらえることを意識すると深みが増すでしょう。

ここでは、立会人の立場別に例文をご紹介します。

親が立会人の場合

新婦両親から新郎へ
「新婦〇〇は大切な一人娘です。未熟な部分もありますが、今後も見守ってくれますか?」

新郎両親から新婦へ
「新郎〇〇は真面目ですが、融通がきかないところがあります。それでも、これから共に歩んでくれますか?」

友人が立会人の場合

新郎友人から新婦へ
「新郎はいつも他人を優先する情に厚い人です。自分のことは後回しにすることがありますが、これからは側でサポートしてくれますか?」

新婦友人から新郎へ
「新婦はいつも笑顔ですが、実は繊細な人です。お互いが困難な時でも、新婦を支えることを誓いますか?」

立ち会人へのお礼は必要?

立会人代表を頼んだゲストには、新郎新婦からお礼をするのが一般的です。お礼の内容は労力によって異なり、千円程度のこともあれば数万円を渡すこともあります。相手に気を遣わせないために、現金ではなくギフト券やお菓子セットなどの品物でも問題ありません。

例えば、司会者の役割も兼ねて事前の打ち合わせが必要だった場合は、一般的な司会役のお礼の相場である「3万円程度」を渡します。複数人の立会人を誓いの言葉時に指名し、問いかけてもらった場合は千円程度でも問題ないでしょう。

最後に

親が立会人を務める場合は、新郎新婦がどのような雰囲気の式を希望しているのかなど、事前の打ち合わせを行ないましょう。普段伝えることができない想いを結婚式の力を借りて伝えることができるのは、立会人ならではです。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/

構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

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