まだまだ暑い日が続きますが、きちんと眠れていますか? 睡眠不足だと夏バテしやすくなり、日中の集中力も低下しがち。さらに最近の研究では、睡眠ホルモンのメラトニンが低下して、太りやすくなることも判っています。
夏の健康には快眠が欠かせません。暑さで寝苦しい夜、まず見直したいのが睡眠環境を整えることです。「暑い季節は掛け布団を少なくするだけ」という方も多いと思いますが、夏には夏の寝具の工夫があるとさらに快適に過ごせるのです。
それでは以下に、快眠セラピスト・三橋美穂さんに教えていただいた「睡眠環境を整える6つの工夫」をご紹介していきます。
【工夫1】夏素材のパジャマを着る
たくさんの汗をかく夏の夜。パジャマも夏に適した素材に切り替えましょう。ひんやり感のある麻、肌に張り付かない楊柳織り、表面に凹凸のあるサッカー織り、柔らかくて吸湿性のあるダブルガーゼなど豊富に夏素材が揃っています。肌馴染みのよいものを選んで。
【工夫2】 枕を低くする
寝たときの理想的な姿勢は立ったときの自然な姿勢。朝起きると首や肩が凝っていたり、首にくっきりとシワがあるという人は枕が高い可能性があります。3~4枚のバスタオルを四つ折りに畳んで即席の“低い枕”にすることもできますよ。
【工夫3】 敷きパッドを使う
快眠を妨げる不快な“背中の蒸れ”。これには麻、藺草など、ひんやりとして心地よい夏用の敷きパッドを使うと、空気の通りが良くなり快適性が格段に上がります。B4サイズの固い段ボールでも代用可。シーツの下の背中の位置に敷いておくだけでも通気性が確保されます。
【工夫4】 お尻の「へたり」を補整する
使い続けている敷き寝具は、重圧がかかる腰の部分から衰えていきます。そのままにしていると、朝起きた時に「腰がだるい」ということにも。なでてみて「へたり」があったら、買い替えのサイン。応急処置にはタオルで補整という手もあります。
大中小3サイズのタオルを用意し、窪みの深い部分に四つ折りにしたハンドタオル(小サイズ)を敷き、その上に三つ折りにしたフェイスタオル(中サイズ)、さらに二つ折りにしたバスタオル(大サイズ)を重ね、段差をなくします。
【工夫5】 豆電球は消して寝る
豆電球ほどの明るさでも睡眠ホルモンに影響し、睡眠を浅くし、食欲を増進させるといった悪影響が見られることが判っています。真っ暗だと眠れない人は、フットライトなど直接目に光源が入らない照明に変えた方が◎。
【工夫6】 熱帯夜はエアコンを切らない
体温が下がった時に入眠するので、暑いままだとなかなか寝付けません。おすすめは就寝1時間前に寝室の冷房を入れておくこと。26~27℃で1~3時間で切れる設定にするだけで入眠がスムーズになります。熱帯夜は高めの温度に設定して、一晩中つけておくと中途覚醒を防ぐことができます。
以上、快眠セラピスト・三橋美穂さんに教えていただいた「睡眠環境を整える6つの工夫」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
枕の高さやパジャマ、お尻の「へたり」といった一見些細なことも、睡眠中の身体に大きく影響していることがわかります。ぐっすり眠って、これからの残暑の時期を乗り切りましょう。
構成/庄司真紀