
子どもが再婚するとき、結婚式や披露宴について「どうするのが正しいのか」と悩む親も少なくありません。昔ながらの慣習と、現代の価値観や経済事情。両方のバランスを取りながら、失礼なく、そして子どもたちの意志を尊重するにはどうすればいいのか……。
本記事では、再婚時の結婚式のスタイルや、ご祝儀、親族対応までを分かりやすく解説します。
目次
再婚の場合、結婚式や披露宴はどうする?
再婚の結婚式でのご祝儀の扱いは?
再婚の披露宴を成功させるために
最後に
再婚の場合、結婚式や披露宴はどうする?
まずは、再婚における式のあり方について、最近の傾向とあわせて整理していきましょう。
形式にとらわれず、状況に合った方法を選ぶ
再婚を迎える際の挙式や披露宴には、明確な正解があるわけではありません。それぞれの事情に応じて、行なうかどうか、どのような規模や内容にするかを考えることが大切です。
現在では、形式を重んじる方もいれば、必要最低限に抑えたいと考える人もいらっしゃいます。本人たちの考えを第一にしつつ、周囲との調和も意識した選択が求められます。
控えめなスタイルを希望する再婚カップルも多い
再婚に際して、「大げさにしたくない」「家族だけで静かに祝いたい」といった希望を持つ人も少なくありません。挙式は行なわず、写真撮影のみとするケースや、両家の食事会にとどめることもあります。
親としては、価値観の違いに戸惑うこともあるかもしれませんが、まずは子どもの意図を受け止めることが出発点になります。
招待客への気配りで「迷惑」と思わせない空気をつくる
中には「再婚の披露宴は迷惑だ」といった意見も見受けられます。これは、初婚時に参加したゲストが抱く戸惑いの現れでしょう。
そうしたことも受けて、再婚時には、招待の人数や式の演出も、華美なものより落ち着いた雰囲気が望まれる傾向にあります。

再婚の結婚式でのご祝儀の扱いは?
再婚の結婚式では、ご祝儀の受け取り方や伝え方について悩む声が多くあります。「そもそも、いただいていいのか」「金額はどの程度が妥当なのか」など、判断に迷う場面も少なくありません。
ここでは、再婚時ならではのご祝儀に対する考え方や配慮すべきポイントを整理します。
「辞退する」という選択も気持ちの表し方の一つ
再婚であることから、ご祝儀を遠慮することもあるでしょう。本人たちが「ご祝儀は不要」と伝えることで、招待客の心理的負担の軽減につながります。ご祝儀を辞退する場合は、招待状の文面に「お気持ちだけで十分です」と添えるなど、丁寧な伝え方を工夫することが大切です。
「式をしないけれど祝意をいただいた」場合の対応
挙式も披露宴も行なわない場合でも、友人や親族から再婚のお祝いをいただくこともあるでしょう。
そのような場合には、内祝いとしてお礼の品をお返しするのが一般的です。形式や金額に明確な決まりはありません。「心ばかりのものですが」と添えて贈るなど、感謝の気持ちを重ねる配慮があるといいでしょう。

再婚の披露宴を成功させるために
再婚という節目に行なわれる披露宴は、初婚とは異なる事情や配慮を伴うことが多いものです。本人たちの意向に寄り添いながらも、親としての立場から気づかいや後押しが求められる場面もあります。
ここでは、再婚披露宴を穏やかで心温まるものにするための工夫と、親の役割について考えます。
形式より気持ちを大切にした演出を考える
再婚の披露宴では、型どおりの進行よりも、本人たちや家族の気持ちを優先した演出が選ばれる傾向にあります。
具体的には、ふたりの思い出を写真で紹介したり、子どもたちがいる場合には一緒に登場したりするといった工夫が見られることもあります。豪華な演出を避けつつも、温かい空気を感じられる時間づくりが、場の印象をよりよいものにしてくれます。
出席者の気持ちに配慮した式の構成
再婚披露宴に招かれた人の中には、出席をためらう人もいるかもしれません。そうした空気を和らげるために、「少人数での会食形式にする」「自由参加の案内状を送る」といった工夫をするのもいいでしょう。
また、過去にご祝儀をやり取りした相手であれば、招待の際にその点をどう扱うかを事前に伝えておくと、誤解や戸惑いを防ぐ助けとなります。
欠席者や遠方の方への配慮を忘れずに
披露宴に参加できない方への対応も、大切にしたい要素の一つです。例えば、簡単な写真付きの報告状を送るだけでも、「気にかけてもらえている」と感じてもらえることがあります。
ご年配の親族や遠方の方には、電話での一言を添えるのもいいでしょう。無理を求めない姿勢が、結果的に周囲の理解を得ることにつながります。
最後に
再婚の結婚式は、形式よりも“心”が大切です。親として、見守りながら子どもたちの選択を支える姿勢が求められます。失礼がないよう配慮しつつ、祝福の気持ちを穏やかに伝えることで、家族関係もよりよいものへと深まります。
監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/
構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
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