ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。
しかし、漢方がどのようなものなのか知らない方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。
第109回のテーマは、「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」です。
あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇純子さんに教えてもらいました。
荊芥連翹湯はどんな人におすすめ?
荊芥連翹湯がどのような人におすすめの漢方薬なのか解説します。
1.炎症を起こしやすい人に向いている
荊芥連翹湯は、解熱や抗炎症効果が期待できる「荊芥(けいがい)」、消炎効果や排膿効果が期待できる「連翹(れんぎょう)」という生薬が含まれているため、炎症を起こしやすい人に向いている漢方薬です。
炎症を予防できるだけでなく免疫を高める働きもあるため、解毒症体質の根本的改善も可能です。
2.ニキビに悩む人に向いている
荊芥連翹湯は、漢方薬の中で唯一、全種類のニキビ改善に効果があります。
なかでも、連翹と黄芩(おうごん)の消炎作用や連翹や山梔子(さんしし)の排膿作用があることから、炎症を起こした赤ニキビや膿がたまった黄ニキビに効果的です。
3.慢性の鼻づまりの症状に悩む人に向いている
蓄膿症や慢性鼻炎といった、慢性的に鼻づまり症状がみられる方に向いている漢方薬です。
急性の鼻づまりにも効果がないことはありませんが、慢性症状に効果を示しやすいとされています。
蓄膿症や慢性鼻炎の症状がみられる場合には、連翹や山梔子がたまった膿を排出できるよう働きかけてくれます。
荊芥連翹湯とは?
荊芥連翹湯とはどのような漢方薬なのか、効能・効果、基本の飲み方について解説します。
1.効能・効果
荊芥連翹湯は、体にこもった熱や腫れを落ち着かせる、病因を発散させる、血液循環をよくするといった働きがある漢方薬です。
体質が合う方は、体力が中等くらいで血行が悪く皮膚の色が浅黒い人です。
2.基本の飲み方
荊芥連翹湯は、食前または食間に水や白湯で飲みます。
食間とは、食後2〜3時間のことです。
漢方薬によっては錠剤と散剤があり、若干飲み方が異なります。
錠剤の場合、錠剤を口の中に入れて水や白湯で飲み、散剤の場合はお湯に溶かして飲んだり、口に散剤を入れて飲んだりする方法があります。
荊芥連翹湯に副作用はある? 安心して服用するには
荊芥連翹湯は皮膚や消化器の副作用が生じるケースがあります。
副作用は服用1週間以内にみられることが多く、発疹や発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感があります。
また、重篤な副作用に以下があります。
・間質性肺炎:階段を上ったり少し無理をしたりすると息切れ・息苦しさがある、発熱、からせきなど
・肝機能障害:発熱、かゆみ、発疹、黄だん、褐色尿、全身の倦怠感、食欲不振など
・腸間膜静脈硬化症(長期服用):腹痛、下痢、便秘、繰り返す腹部膨満感
副作用の症状がみられる場合は、直ちに使用を止めて医師に相談してください。
ただし、漢方薬を選ぶ際にはご自身の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合っていない場合は効果が出ないだけでなく、副作用が起こることもあります。
購入時には、できる限り漢方に精通した医師や薬剤師等にご相談ください。
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ニキビ・慢性の鼻づまりには荊芥連翹湯がおすすめ
荊芥連翹湯は、赤ニキビ・黄ニキビや慢性の鼻づまり・蓄膿症の症状に効果が期待できる漢方薬です。
ただ、体質によって適している漢方薬が異なり、化膿や炎症がみられるニキビに用いられる漢方薬には、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、蓄膿症には辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)という漢方薬も用いられています。
ご自身に合った漢方薬がわからない方は、医師や薬剤師、登録販売員といった漢方薬に詳しい人に相談してから使用しましょう。
<この記事を書いた人>
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