デザイナーの知恵と感性が光る、国産杉の至便な収納ワゴン
リビングや寝室の小物がひとまとめに片づく収納ワゴン。日本におけるユニバーサルデザインの先駆者であり、デザイン会社「飛行船スタイル」でアートディレクターを務める千田要宗さんが企画したものである。完成に至るまで4年を費やし、試作品は9台。千田さんが実際に自宅で使用しながら改良を重ねた力作だ。
デザイナーならではのこだわりが随所に光る。たとえば「立てる収納」。天板横のポケット収納にテレビのリモコンや新聞などを立てて入れれば、取り出しやすく省スペースでしまえる。また、棚収納部の棚板には透明なアクリル板を採用。下段の収納物が見え、どこに何を入れたかが一目瞭然だ。
素材に国産杉を選んだのは、家具作りに用いることで土地劣化の阻止・回復に貢献し、環境保全につなげたいという思いからだ。
「杉は柔らかく反りやすいため、家具に使うのが難しい素材。そこで、3cm幅に細長く切った杉を貼り合わせ、一枚板にすることで弱点を克服。天板と側板はビスで交互に接合する『地獄組み』で組み立て、一度組んだら外れないほどの強度を備えています」(千田さん)
キャスター付きで移動が楽にでき、スリムな作りはサイドテーブルとしても活躍。よく使うものを手が届く範囲にまとめれば、暮らしの中での利便性がぐんと高まる。
【今日の逸品】
国産杉のスリムサイドワゴン
インザライフ
40,700円(消費税込み)