取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです

日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。

健一さん(仮名・45歳)は妻の浮気から20代で離婚を経験。次に出会ったのは2歳上のシングルマザーだった。【~その1~はコチラ

容姿コンプレックスから上の娘は義父と妹に敵対心を持つように

付き合っている間から何度か娘とは会ったことがあり、懐いてくれていた。再婚には娘の一言が大きかったという。

「年の離れた妹がいるからある程度小さい子には慣れているつもりだったんですけど、まったく通用しませんでした。戸惑うばかりだった私に娘のほうから『このゲーム知っている? できる?』と歩み寄ってくれました。

結婚のときも妻がふんわりと娘に聞いたら、すでに私のことを『もうパパやん』と言っていたようです。嬉しかったですね。そのとき娘は小学校2年生で“新しい”父親というものを認識できる年齢です。嫌だったら入籍はせず、娘の意思を尊重するつもりでした」

再婚後も3人の関係はうまくいっており、夫婦の間に新たに娘が産まれてからも娘との関係に大きな変化はなかった。

しかし、中学に上がったときに上の娘は容姿コンプレックスを抱え、卑屈になっていった。

「中学ぐらいになると反抗期に入る子どももいるので、最初の頃はあまり気に留めていなかったのですが、僕に似ている下の娘(娘からみると妹)に暴言を吐くようになってしまって……」

健一さんは目がパッチリとした整った顔立ちで、下の娘は健一さんによく似ているそう。その事実がさらに上の娘のコンプレックスを助長してしまったのかもしれないと訴える。

「年頃になって、上の娘が肌荒れも過剰に気にするようになって。ニキビ肌を気にして、1日に何回も顔を洗い、より悪化していきました。下の娘はまだそんな年齢ではなかったけれど、私もニキビとは無縁の肌だったので、より私のことを他人と線引きしてしまったのかもしれません」

【不登校になっても、何もできなかった。次ページに続きます】

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