歴史を感じさせる家具
次に紹介するのは、上質な家具を生産・販売する「フリードリッヒ・オットー・シュミット」です。1853年の創業以来、ルネッサンスやバロックなど、さまざまな様式の家具を作り続け、20世紀ウィーンの建築家アドルフ・ロース(1870~1933)が愛したテーブルや、ウィーン世紀末の著名な建築家オットー・ワーグナー(1841)の家具も手掛けています。
家具のほかにカーテンやクッションなどのインテリア、教会や歴史的建造物の修復や復元、さらに個人の邸宅やホテルの内装設計・施工なども行なっています。
本社と工房はウィーン6区にあるコテック宮殿の中にあります。現社長のローレンツさんの曾祖父が宮殿を買い取ったそうです。
コテック宮殿は第2次世界大戦で被害に遭いましたが、修復されました。重厚な建物内が事務所、中庭であったところに工房が造られています。
「150年前のノウハウをしっかり継承し、写真や図面などもすぐに取り出すことができるようにしています。修復などの依頼もありますが、個人の邸宅の新規注文が多いですね」とローレンツさん。建物のいたるところに歴史と伝統を感じることができる、ウィーン屈指の老舗です。
取材協力/オーストリア大使館商務部
http://www.advantageaustria.org/jp/
ウィーンプロダクツ
http://www.wienproducts.at/