台湾をより深く楽しむには、レストランよりも夜市、ホテルよりも民宿がおすすめです。夜市で有名な宜蘭県の羅東(ルオドン)には、自宅を改装した個性的な民宿がいっぱい。最終回の第3回は、魅力あふれる巨大な夜市歩きと、民宿「静園」の宿泊体験をレポートします。
噂に聞く「羅東夜市」へ
遺跡や博物館、山や海…と、旅に出る目的はそれぞれですが、私は、現地に着いたらまず活気あふれる市場に向かいます。その土地ならではの珍しい食材に驚いたり、まわりの屋台を覗いたり、いくら歩いていても飽きません。
一般に市場といえば多彩な食材が並ぶ朝が一番ですが、台湾の市場巡りは朝に限りません。おいしい匂いを漂わせる屋台がずらりと並ぶ夜の市場、「夜市」もじつに魅力的です。日用品や洋服なども売られており、ご飯のあとにお土産などのショッピングも楽しめます。
台北にも夜市はたくさんありますが、台北からバスで1時間ちょっとの宜蘭県の羅東(ルオドン)にある羅東夜市は、台湾でも最大級。しかも、三方を山に囲まれていながら太平洋にも面しているため、新鮮な海や山の幸に恵まれた土地柄です。そんな羅東のローカルフードがおいしくないわけがありません。
その夜市を案内してくれたのは、羅東で民宿「静園」を営む女性、リリーさん。宿に連れて行ってもらう前に、リリーさんおすすめの屋台で腹ごしらえです。
宜蘭に来たなら、とにかくネギ!
羅東夜市は駅から歩いて10分ほどの中山公園のまわりに広がっています。夜6時で、すでにすごい人・人・人。
「羅東に来たら、名産の青ネギの饅頭を食べてほしいですね!」とリリーさん。水のきれいな羅東ならではの旨みたっぷりの刻みネギをたっぷり餅に入れて焼いています。ほかほかのネギ饅頭を割って食べると、ジュワーとネギの甘みが口に広がります。
ちょっと進むと今度は肉巻きネギが並んでいます。ビールをあわてて買いに行きたくなりますね。