村の小さなオゴオゴ祭りへ
壮大なオゴオゴ祭りは、大きな街のほうが迫力があるのですが、今年はホテルの近所の小さな村のお祭りを見学することにしました。すでに村の人たちも通りに出て、オゴオゴが来るのを待っています。
日が沈んだころ、ガムランの音が聞こえて来ると、遠くに最初のオゴオゴの姿が見えてきました。ウブドの中心街よりも小ぶりですが、素朴でなんともいえない味を出しています。
しばらくすると女子チームがやってきました! 担ぐのは男性ばかりでしたが、最近は女子も参加するようになったとか。みんなで作ったオゴオゴもキュートですね。なんだかサンバを踊っているかのように陽気な悪魔です。
女子チームに続いて現れたのは、地元のお兄さんたちが作った赤鬼のようなオゴオゴです。太鼓腹の迫力ある悪魔に、地元の人たちも拍手喝采。
次から次へと悪魔が現れます。もう悪魔が止まりません。赤ら顔でごきげんな悪魔を見ていると、なんだか酔っ払いのおじさんのようにも見えてくるから不思議です。どこか愛嬌がありますね。
おや? 冥界からやってきた悪魔がハリボテに飛び込んで暴れたのでしょうか、途中でハリボテがグラリと傾いて、あわててガムテープを取り出すチームもありました。何はともあれ、無事、オゴオゴ祭りは終了。
この村のお祭りでは、伝統的なバリの悪魔をモチーフにした昔ながらのオゴオゴが多かったのですが、地元の人に聞くと、空港の近くの街では、サーフボードに乗り、サッカーをしている現代版オゴオゴもいるそうです。しかし、この大騒ぎも夜まで。翌日の新年は、一転して街が静寂に包まれます。
次回、第3回のバリ旅行記は、決して外に出てはならない不思議な新年の過ごし方をご紹介します。
取材協力:ガルーダ航空