マレー系、中華系、インド系とさまざまな民族と文化、宗教が入り混じる国、マレーシア。どこか懐かしさが残るこの国で、不思議な風習「オープンハウス」に参加したり、伝統料理であるニョニャ料理に挑戦したり。古都イポーやペナン島の世界遺産ジョージタウンのジャランジャラン(街歩き)の楽しみ方など、4回に分けてお伝えしていきます。
■マレーシアにも本格温泉?
日の出前のまだ薄暗いクアラルンプールの空港から北へ200km、英国の植民地時代の面影が残る古い都、イポーを目指します。その途中の小さな町、スンカイのはずれにある新しくオープンした温泉ホテルがあると聞き、立ち寄ることになりました。
広大なジャングルを車が進んでいくと突如、「フェリダ・レジデンス・ホットスプリングス」の看板が見えてきます。広大な緑の中にヴィラが点在する気持ちのよいホテルですが、ヤシの木の間をてくてくと歩いて、期待の温泉に辿り着いてみれば、日本の温泉とは大違い。広大な温水プールのような光景です。
青、赤、黄色とカラフルな巨大キノコのモニュメントがお出迎え。イスラム教徒が多いのか、女性たちは肌を露出しないよう洋服のまま浸かっています。スカーフを巻いたお母さんたちは、おしゃべりに花を咲かせながらも、時々、スカーフのはじっこをギュウギュウ絞っています。水を吸って重いのかもしれません。
さっそく私も入ってみましたが、思ったよりも熱く、バシャバシャ泳ぎ回るマレーシアの元気な若者たちに混じり、調子に乗って一緒に泳いでみましたが、もう若くはないのか、すぐのぼせてしまいました。ダイエットにはいいかもしれませんが、湯から出ても蒸し暑いマレーシアですから、夕方の涼しい時間がお勧めです。