列車の安全運行に欠かせない、正確性と視認性に優れた懐中時計を鉄道時計と呼ぶ。明治5年(1872)に日本初の鉄道が新橋・横浜間で開通後、しばらくはウォルサムなどの外国製が主流だったが、昭和4年に初めて国産品が採用された。それが精工舎(現・セイコー)の機械式19型懐中時計「セイコーシャ」。以来、クォーツ化などの進化を遂げながら、現在もセイコーの鉄道時計は各地を走る列車の運転席などで使われ続けている。
本品はその誕生90周年を記念して、初代鉄道時計のイメージを再現した特別なモデル。限定1014個の希少な品である。文字盤は初代のデザインを踏襲、白地にマットブラックのアラビア数字を採用し、時刻を読みやすくしている。裏面には“國産鐵道時計90周年”の文字と、シリアルナンバーが入る。さらに、卒寿祝福の色とされるパープルの提げ紐が付属する。
「当社の鉄道時計は、精度はもちろん、高い視認性と堅牢性が魅力。木製の専用ボックスに収納すれば、置き時計としても使えます」と、セイコーウオッチの大宅宏季氏。時を刻む希少な名品を、日々愛でてほしい。
【今日の逸品】
鉄道時計90周年限定モデル
SEIKO
66,000円(消費税8%込み)