堀文子 名作版画『桔梗』額装

〈きりきりしやんとしてさく桔梗かな〉とは、江戸の俳人・小林一茶の句だが、たしかに堀さんの描く桔梗は、「きりきりしやん」としている。草花の凛とした姿を、堀さんは絵として刻んだ。

日本画家・堀文子 名作版画『桔梗』額装

堀さんは、まるで植物学者のように植物を観察することから始め、どこから枝が出ているのかなどを見極めた。枝一本の曲がり具合の違いや、名もなき草花の花弁の形を絵に残そうとしたのだ。

版画として蘇った『ふしぐろせんのう』や『桔梗』などの植物画も、そのようにして生まれた。
《自然を師として学んだ私の絵は、人に見せるためでなく、刻々に移ろう命の不思議を描きとめたい一心から生まれたものです。その瞬間、瞬間の感動と私との一騎打ちの痕跡でしかありません》(『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』)

植物画は、堀さんの感動の痕跡なのである。

【今日の逸品】
堀文子 名作版画『桔梗』額装

ナカジマアート(日本)
82,500円(消費税込み)

 

関連記事

ランキング

サライ最新号
2024年
11月号

サライ最新号

人気のキーワード

新着記事

ピックアップ

サライプレミアム倶楽部

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

公式SNS

サライ公式SNSで最新情報を配信中!

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE

「特製サライのおせち三段重」予約開始!

小学館百貨店Online Store

通販別冊
通販別冊

心に響き長く愛せるモノだけを厳選した通販メディア

花人日和(かじんびより)

和田秀樹 最新刊

75歳からの生き方ノート

おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店
おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店