革の宝石と称される美しさを持つクロコダイル。日本で最初にクロコダイル製品を手がけたとされるのは、明治39(1906)年創業の「革工房 比留間」だ。昭和初期にはシンガポールに「ひるま商会」を設立し、日本に向けて本格的にクロコダイルの輸出ルートを確立した名門の皮革工房である。
そんなクロコダイルを知り尽くした比留間に、サライが別注したのが本品。革は最上級かつ希少なスモールスケールクロコダイルだ。「竹斑」と呼ばれる竹の節に似た模様が特徴で、それがより細かな腹部や尾の部分が使用されている。仕上げにオイルを重ねているため、使い込むうちに艶が増し、傷が目立ちにくい秀品だ。
4代目の比留間 隆氏は、自社商品を自ら使うことを信条とする。「革製品は長く使って“育てる”もの。実際に使うと傷みやすい部分もわかるので、適宜改良を重ねました」(比留間氏)
たとえばジーンズなどのポケットに分厚い財布を入れると、財布の形に盛り上がって美しくない。そのため、二つ折り札入れは薄くコンパクトに仕上げている。
小銭入れは蛇腹状に広がるマチが特徴で、小銭の出し入れがスムーズ。ファスナーは最後まで閉めない人が多いことから、やや短めにしている。細部まで使う人に寄り添って作られた財布である。
【今日の逸品】
クロコダイルレザーの二つ折り札入れと小銭入れ
『サライ』×革工房 比留間
15,400円~(消費税込み)