日本の漫画史において、ひときわ大きな存在感を示す作品がある。白土三平の傑作『カムイ伝』である。
第1部、第2部、外伝からなる未完の群像劇。昭和39年に『ガロ』で連載が始まった第1部では、江戸時代の日置藩でカムイ、正助、竜之進の3人の少年が時代の変転に翻弄されながら運命を交錯させる。そして昭和63年より『ビッグコミック』で連載が始まった第2部では、日置藩崩壊後の登場人物の群像が続く。
続く外伝では、忍びの道に入るも苦悩の末に抜けたカムイの流浪と、自然を相手に生きる人々の暮らしが描かれた。
この『カムイ外伝』には、単行本未収録の作品がある。平成21年に映画『カムイ外伝』の公開に合わせて、同年の『ビッグコミック』10月10日号~11月10日号に掲載された短編3作品である。
その幻の3篇が、発売中の『サライ』9月号の別冊付録として再び登場した。抜け忍となった主人公・カムイを待つ幼なじみの抜け忍・伊児奈(いこな)との思いがけない「再会」の顛末が鮮烈に描かれる3篇。この機会に、ぜひお読みいただきたい。
……続きは付録で!
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