マンション所有者、生活者にとって実に共感できる調査結果が明らかになりました。普段、感じている「住民会・理事会」への煩わしさ感、不参加への後ろめたさ感が、少し和らぐかもしれません。
株式会社カシワバラ・コーポレーションが、マンションの住民会についての調査をしました。より良いマンション生活を送るための参考にしてください。
■7割以上が「住民会はマンション生活をよくするために機能している」と回答! 住民会がしっかりと機能していると評価される結果に。
「お住まいのマンションの住民会は、しっかりとした話し合いがなされるなど、 マンション生活をよくするために機能していると思いますか? 」という質問に対して、70.7%が「そう思う」「ややそう思う」と回答し、住民会が機能していると感じている人が多いことが判明しました。
■住民会、半数以上が“無駄がある”と回答! 話し合われるべきテーマは「マンションのルール」「管理費用の使い方」と判明
「お住まいのマンションの住民会には無駄があると感じますか? 」という質問に対して、55.1%が「そう感じる/ややそう感じる」と回答し、マンション住民の半数以上が住民会に無駄を感じていることが判明しました。
また「お住まいのマンションの住民会ではどのようなことが話し合われるべきだと思いますか? あてはまるものを全てお選びください。」と質問したところ、最も多く回答が集まったのは「マンションのルール」で67.3%、次いで「管理費用の使い方」で65.8%、「防災について」が45.3%となりました。
■住民会・理事会への参加が面倒だと感じている人は驚きの8割超え! 特に50代が面倒だと感じていることが明らかに…!
「住民会・理事会への参加が面倒だと感じますか?」という質問に対して、81.0%が 「とてもそう感じる/やや感じる」と回答しました。
また、年代別に見ると50代の数値が高く、中間管理職世代、責任世代が面倒に感じていることが判明しました。
■住民会が面倒な理由、約半数が「忙しい・時間がない」と回答。住民会が活発化しない課題が顕在化
「住民会・理事会への参加が面倒だと感じますか?」という設問にて、住民会を面倒だと「とても感じる」、「やや感じる」と回答した人に対し、「面倒だと感じる理由としてあてはまるものを全てお選びください」という質問をしたところ、「忙しい・時間がない」が最も多く46.7%が回答しました。また、次いで「何かの責任を負うのが嫌だ」が34.9%、「話しても意見がまとまらない」が29.3%という結果となり、住民会が活発にならない要因が顕在化しました。
■マンション管理費の用途を4割以上が把握していないことが判明。さらに6割以上の人がマンション管理費について高いと回答
「お住まいのマンションの管理費が高いと感じますか?」という質問に対し、64.8%が「とてもそう感じる/ややそう感じる」と回答しました。
また「お住まいのマンションの管理費がどのようなことに使われているか把握していますか? 」と質問したところ、「十分に把握している」、「把握している」と回答した人は約55.5%にとどまり、マンション管理費の用途を把握している人が少ないことが分かりました。
さらに年代軸で比較したところ、若年層ほど把握していない人が多く、年齢を増すほどスコアが高いことが判明しました。
■8割以上が大規模修繕に関心があると回答!
「お住まいのマンションの大規模修繕について、関心がありますか? 」という質問に対し、78.3%が「とても関心がある」、「やや関心がある」と回答しました。年代別で比較をすると5,60代の大規模修繕への関心度が他年代より高いことが判明しました。
一方で、マンション管理費の用途を把握している人と、していない人でマンション大規模修繕の関心度を比較したところ、用途を把握している人の方が大規模修繕への関心割合が20.5%も高いことが判明しました。
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マンション生活者にとっては、共感できる調査結果ではなかったでしょうか?
近所付き合いに煩わしさを感じることもあり、取り立てて大きな生活上の問題がない限り「住民会・理事会」は、参加しなくても良いようなものと考えておられる方も多いと思います。しかし、いざ災害に見舞われマンションや地域に大きな被害が生じた場合には、「住民会・理事会」が住民にとっての拠り所となることも確かです。
「備えあれば、憂いなし」というように、平時の時から、「住民会・理事会」通じてマンション管理に関心を持ち、住民間のコミュニケーションを円滑にすることも大切だと思われます。
※この調査は、2020年4月4日(土)から4月6日(月)の期間、現在分譲マンションに住んでいる、全国の20歳~69歳の男女400名に対してインターネットによるアンケートが行われたものです。なお、この調査は一般の方を対象に行われました。