緊急事態宣言直後、買い物の仕方、内容は変わりましたか? 株式会社リサーチ・アンド・イノベーションが運営する「レシートがお金にかわる家計簿アプリCODE(コード)」(https://code.r-n-i.jp/)が、「今日買おうと思って買えなかったものは何か」等を聞きました。約1万人(対象全国9875人/非常事態宣言が発令された7都府県+その他道府県)の情報を基に、緊急事態宣言後の買い物行動について見ていきましょう。
■今日買おうと思って買えなかったものは?
「今日、スーパーやコンビニ、ドラッグストア等で、『買おうと思ったが買えなかった』ものとしてあてはまるものを全てお知らせください」(複数選択可)と聞いた結果、全エリアで「マスク」が4割弱を占め、圧倒的に「買いたくても買えない」ものの1位となりました。まだまだ全国的に買えない状況が続いています。
次いで1位に差をつけて「野菜・果物」や「乾物・めん類」「即席麺」等が続きます。東京都においては他県と比較して「トイレットペーパー」が買えない方が多いですが(東京都10.3%、その他の道府県4.5%が買えなかった)、「買えなかったものはない」と回答している方も3〜4割程度いることから、一時期のような買い占めなどはあまり起きておらず、消費者は冷静に行動していることが分かりました。
■最も買いたかったものは他の店舗も探しましたか?
「『最も買いたかったけど買えなかった』ものを買うために、“他に”何店舗探しましたか?」(単一回答)と聞いたところ、6割割程度の方が地域問わず複数店舗を回っているようです。そのうちの約2割の方が、買いたいものを探すために3店舗以上も探し回っています。しかし、4割程度の人はわざわざ他の店舗まで探すことはしていないようです。
以下、「最近、あなたの買い物行動や、買い物に対する意識に変化はありますか」と聞いたコメントの一部抜粋です。マスク探しに苦労しているものの、各々が様々な考えをもって買い物をし、また、この状況においても買い占めを行わない様に心がけていることが分かります。
●野菜について言及されているコメント
「完全防備で買い物。買ったものは全てアルコール消毒。野菜がそのまま売っていると気になる。袋詰めしてほしい」
「人混みを避けるようにしていましたがスーパーに行ったら高齢者、家族連れが多く感染リスクが高くなっていて満足に買い物もできないし袋に入っていない野菜は選びながら買われているので触られていると考えると買えなかったので高くても袋に入ってるものを選びました」
「野菜の値段が上がって、買う品数が減った」
「野菜が安い時に、冷凍しておくようにしている」
「なるべく午前中に買い物に行くようにしている。夕方だと、野菜など買いたい物が売り切れて品数が少なくなっていることがあるため」
「外食が減った分、料理の回数が増えるのでマンネリしないように初めての商品を買ってみたり、常備野菜、特に保存期間の長い根菜は多めに買うようになりました」●マスクについて言及されているコメント
「マスクが売ってないかドラッグストアやコンビニに立ち寄ることが多くなった」
「マスクを扱っていそうな店舗は見つけ次第入るようになった」
「マスクがあるかはどこに行っても確認するようになった。その都度買っていて食材も、いつもより多めに買うようになった」●買い占めについて言及されているコメント
「買い占めはみっともないので、普段通りの買い物を心がけています」
「買い占めをしてる人がより憎く感じるようになった」
「買い占めというわけではないんだけど、スーパーに行く回数を減らしたいから2、3日分買うようにしてる」
「買い占めない程度になるべく買い置きをする」
■東京も並ばずにトイレットペーパーを買えるようになった?
この調査とは別に4月3日(金)~8日(水)に「トイレットペーパーを購入した人のうち、東京都に住んでいる119人」に購入直後に追加でアンケートを実施しております。
「トイレットペーパーをどのように購入しましたか?」という問いに対して、ほとんどの方が並ばずに買えている状況です。並んで買った方はわずか8.4%でした。
「トイレットペーパーを購入した時間帯は?」という問いに対して、購入した時間帯は、朝(7~11時台)が最も多く、昼(12~15時台)から夕方(16~18時台)までを合わせると購入できた人の9割近くを占めるため、仕事終わりの夜(19~24時)は在庫が薄い状態となる可能性があります。
「今回トイレットペーパーを何個(商品購入数)買いましたか?」という問いに対して、購入者のほとんどが1個しか買っていないと回答しており、一時期のような買い占めは起きていない模様です。店舗側も家庭1つまでの購入制限をしていることなども影響していると考えられます。
「今回行ったお店に、トイレットペーパーの在庫はどれくらいありましたか?」の問いに対して、購入者の6割以上が、「残っていた(在庫がまだあった)」と回答しています。トイレットペーパーの品薄はかなり解消されている様です。ただし、「ほとんど残っていなかった」「自分が買ったのが最後の1個だった」という方も合わせて36.1%いることから、東京都の中でも時間帯によっては買いにくい地域がまだあるようです。
それを裏付けるように「トイレットペーパーが全国的に不足となった騒動以降、トイレットペーパーの購入で、あなたにあてはまるものをお答えください」という問いに対して、「トイレットペーパーの品薄騒動以降、今回ようやく購入することができた」と回答した方が、34.5%と少なくありません。久しぶりに買えた方が34.5%いたことになります。
東京においては、トイレットペーパーは店舗や時間帯によっては多少品薄ではありますが、仮に買えなかった場合も在庫がある店舗はあるため、比較的早い時間帯に複数店舗回れば、トイレットペーパーを買えないということは、もうなさそうです。買い溜めの必要ももうありません。
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いかがでしたか? 緊急事態宣言後、消費者は冷静に買い物をしていることがわかりました。今後も行動変容を強いられる日々が続きますが、風評に踊らされることなく、落ち着いた行動が求められますね。
<ユーザー属性比率>
今回の1万人調査の対象となったユーザーの属性ごとの人数です。
(対象全国9875人/非常事態宣言が発令された7都府県+その他道府県)
調査日:2020年4月9日(木)以降