2019年3月にモバイル社会研究所が発表したデータによると、スマホの所有率は60代は70%、70代は43%だった。70代に至っては、スマホの所有率が初めてガラケーを上回ったという。
この『サライ.jp』をスマホで読んでいるという方も多いかもしれないが、みなさんはスマホを上手に活用できていますか?
今回はJOYLAB株式会社が、地方(首都圏・大都市※東京/大阪/博多/名古屋以外)在住の60歳以上のスマホ利用者を対象に行った「スマホの利用状況」の調査結果を参考に、シニア層のスマホ活用術をみてみよう。
60歳以上のスマホの利用状況が判明…!利用目的は、やっぱり通話?
まず「スマートフォンの主な利用目的を教えてください」と質問したところ、『通話』(33.7%)という回答が最も多く、次いで『インターネット検索・情報収集』(29.4%)、『メール』(19.9%)、『SNS』(10.1%)、『カメラ』(2.8%)、『オンラインショッピング』(1.9%)、『ゲーム』(1.2%)となった。
スマホも携帯電話の一種なので『通話』が目的の方が多いのは当然だが、『インターネット検索・情報収集』や『SNS』はスマホならではの回答と言えそうだ。『ゲーム』をされている方はかなり使いこなしていそうな雰囲気だ。
続いて、「1日何時間くらい利用していますか?」と質問したところ、6割近くの方が『1時間未満』(59.7%)と回答した。以降『1時間~2時間』(22.6%)、『2時間~3時間』(8.6%)、『3時間~4時間』(4.0%)、『4時間~5時間』(2.2%)と続いた。
長時間利用するという方はまだ少ないようだ。
SNSを利用している方は7割以上と判明…! 利用率が高いのはあのアプリと判明…!
次に、若い世代ではもはや定番化、シニア層でも1割の方が“主な使用目的”と回答した『SNS』について聞いている。
「LINEなどのメッセージアプリやFacebookなどのSNSを利用していますか?」と質問したところ、実に7割以上の方が『利用している』(70.2%)と回答した。
シニア層の方々にとっても『SNS』は既に定着していると言えそうだ。
そこで、「どのSNSを利用していますか?」と質問したところ、なんと9割以上の方が『LINE(ライン)』(93.1%)と回答し、『Facebook(フェイスブック)』(32.2%)、『Twitter(ツイッター)』(22.7%)、『Instagram(インスタグラム)』(16.5%)、『TikTok(ティックトック)』(1.2%)を大きく引き離して断トツの利用率となった。
この結果から、もはやLINEは「生活に必要不可欠なアプリ」と言えるのかもしれない。
普段の連絡手段はやはり通話が一番…!? スマホでよかったエピソードとは?
最初の質問では主に通話が目的という方が多いことが判明したが、普段の連絡手段もやはり通話が多いのだろうか。
「家族や友人・知人との連絡手段を教えてください」と質問したところ、『電話』(81.0%)という回答が最も多く、次いで『メール』(62.3%)、『SNS(LINEなど)』(61.1%)、『手紙・はがき』(8.3%)となった。
ガラケー時代は『電話』か『メール』が多かったと思われるが、現在は『SNS』が『メール』とほぼ同率というところまで普及しているようだ。今後は『SNS』の割合がより増えていくことだろう。
続いて、「連絡する際に困ったこと、助かったことなど具体的なエピソードを教えてください」と質問したところ、
電話だと出られない時に連絡が取れない(70代/男性/広島県)
クラス会の写真をリアルタイムで、参加できなかった友に送り喜んでくれたこと(60代/女性/北海道)
LINE・メールでは多くの家族や友人と一斉に連絡できる((60代/男性/三重県)
などの回答が寄せられた。
電話するのが一番慣れていて手軽なのかもしれないが、相手が出ない場合や留守電に繋がる場合もある。また、『メール』や『SNS』は写真を送ったり複数の人と会話や共有ができるので、時と場合によって使い分けていることが予想される。
60歳以上のフリマアプリの使用状況はいかに…! どんなものを売買したことがあるのか
『SNS』と並んで、『メルカリ』や『ラクマ』などの“フリマアプリ”も人気がある。この記事を読んでいる方の中にも「聞いたことがある」という方もいるのではないだろうか。
そこで、「メルカリなどのフリマアプリを知っていますか?」と質問したところ、『使ったことはないが知っている』(68.4%)という回答が最も多く、次いで『知らない』(14.4%)、『現在使っている』(13.5%)、『過去に使っていた』(3.8%)となった。
実際に利用している方はまだ少ないようだが、認知度はあるようだ。
さらに深掘りし、ここからは、実際にフリマアプリを利用している方の「利用状況」についてみてみよう。
前問で『現在使っている』、『過去に使っていた』と回答した方に、「売買どちらの経験がありますか?」と質問したところ、4割以上の方が『両方』(41.5%)と回答した。
不用品は次のユーザーに託し、欲しいものは安く手に入れている方が多いようだ。
以降『見ただけ』(24.0%)、『販売』(20.8%)、『売却』(13.7%)と続いた。
具体的にどのようなものを売買しているのだろうか。
「どのようなものを売買したことがありますか?」と質問したところ、『衣類』(25.2%)、『家具・家電』(16.6%)、『ホビー用品』(15.8%)、『CD・レコード』(11.5%)、『書籍』(10.8%)、『骨董品』(2.9%)、『お酒』(0.7%)となった。みなさんさまざまなものを売買しているようだ。
スマートフォンに変えて良かったエピソード集まりました
最後に「スマートフォンに変えて良かったことを具体的に教えてくだい」と質問したところ、
海外に行く子供と連絡が取れる(60代/男性/北海道)
アプリを使うとクーポンが利用でき、買い物が楽しくなる(60代/女性/山口県)
いつでもどこでもネットと繋がり、人とのコミュニケーションも増えた(80歳以上/男性/静岡県)
LINEで家族のつながりが良くなった(60代/男性/奈良県)
などの回答が寄せられた。
スマホは生活を便利にするだけでなく、人とのコミュニケーションにも大きく貢献していることが分かった。
みんなが利用している便利な機能やアプリを参考に、もっとスマホライフを楽しもう!
文/鳥居優美