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全国のドライバー「2019年あおり運転実態調査」近年、社会問題となっている「あおり運転」。被害に遭うことは避けたいところだが、運悪く巻き込まれる可能性もある。そんなあおり運転について、チューリッヒ保険会社が昨年に引き続き、全国のドライバー2,230人を対象に「あおり運転実態調査」を行った。専門家によるアドバイスも参考に、世間の注目が集まっているあおり運転の実態をみてみよう。

1. あおり運転に対する道路交通法の改正検討を知っているドライバーは75.5%
悪質なあおり運転に対するより厳しい罰則への関心の高さが明らかに1. あおり運転に対する道路交通法の改正検討を知っているドライバーは75.5% 悪質なあおり運転に対するより厳しい罰則への関心の高さが明らかに

あおり運転に対する関心が高まるのを受け、警察庁は2018年1月、あおり運転などの危険運転に対して厳正に対処するよう全国の警察本部へ指示を出し、危険運転致死傷罪・暴行罪など、道路交通法違反のみならず、あらゆる法令を駆使して、取り締まりを強化している。さらに、2019年9月、警察庁は現行法では規定されていない「あおり運転」にあたる行為を処罰する規定を新設すること、より厳しい罰則を設けることなど、道路交通法の改正を検討している。
この「あおり運転に対する道路交通法の改正検討」の認知については、実際に知っているドライバーは75.5%となり、悪質なあおり運転に対する、より厳しい罰則への関心の高さがうかがえる結果となった。
前年の調査では、2018年1月、警察庁によるあおり運転に対する厳罰化の通達について知っているかを質問したところ、知っていると回答した人は約半数の51.2%に留まっていた。

2. あおり運転をされた経験があるドライバーは約6割
昨今の報道を受け、以前より意識して運転をするようになった人は約8割

本年の調査では、あおり運転をされた経験が「ある」と答えたドライバーが59.8%との結果になった。また、昨今の報道を受けて、あおり運転をされないよう、以前よりも意識して運転をするようになったドライバーが77.3%と、人々の運転時の意識に変化が見られるようだ。2. あおり運転をされた経験があるドライバーは約6割 昨今の報道を受け、以前より意識して運転をするようになった人は約8割

3. 実際に受けたあおり運転、上位は車体を接近させての挑発行為
思い当たるきっかけは、走行速度やルート変更が上位に

実際に受けた迷惑行為では1位は「車体を接近させて、もっと速く走るよう挑発された」、2位は「車体を接近させて、幅寄せされた」となり、「車体を接近」させる行為が最も多く、事故に繋がりかねない危険な運転が横行していることがわかった。また、あおり運転をされたきっかけとして思い当たる行動を聞いたところ、走行速度やルート変更に起因したものが上位を占めていることが明らかとなった。3. 実際に受けたあおり運転、上位は車体を接近させての挑発行為 思い当たるきっかけは、走行速度やルート変更が上位に

4. もし、あおり運転に遭遇した場合、約4割のドライバーがパニックに
実際にとった対処方法は、なるべく相手にしないようやり過ごす行動へと前年より変化が見られる4. もし、あおり運転に遭遇した場合、約4割のドライバーがパニックに 実際にとった対処方法は、なるべく相手にしないようやり過ごす行動へと前年より変化が見られる

実際にあおり運転に遭遇した時に冷静に対処できると思うかを聞いたところ、40.3%の人が「パニックになると思う」と答えた。実際に遭遇した場合の対処方法を事前に考えられるよう、あおり運転に関する、継続した周知の必要性が浮き彫りとなった。

これまでにあおり運転に遭遇したことがあるドライバーが実際にとった対処方法としては「道を譲った」(43.3%)が最も多く、次いで「何もしなかった」(40.0%)、「ほかの道に逃げた」(13.3%)と続いた。前年の調査結果では、3位だった「路肩に停車した」が5位に。昨今のあおり運転に関する報道からか、なるべく相手にしないようやり過ごす行動へと変化が見られるようだ。あおり運転に遭遇したことがあるドライバーが実際にとった対処方法

【九州大学 志堂寺教授の見解】

あおられたときの心理的なプレッシャーは非常に強く、自分では冷静に対応できると思っていても、実際にはパニックになってしまうことは十分に考えられます。パニックにならないためには、対応についてしっかりと事前に考えておくといいでしょう。あおられたときにすべきことは、その状況においてもっとも素早くかつ安全に相手から離れる方法を考えることです。できるだけ早く道を譲ったり、安全な場所や道に逃げ込む、停車したあるいは停車させられたときは、ドアをロックし、万一に備えて、すぐに警察に相談できるよう携帯電話の準備をしておいてください。

5. あおり運転をされた経験から、されない工夫をしているドライバーが前年より増加し約8割と安全意識の向上を示す5. あおり運転をされた経験から、されない工夫をしているドライバーが前年より増加し約8割と安全意識の向上を示す

あおり運転を受けたことがあるドライバーの81.2%が、あおり運転をされないように、何らかの工夫をしていると回答し、前年の74.7%より6.5ポイント増加していることから、安全意識の向上が見られる。工夫していることの上位は「車間距離をしっかりとる」(58.8%)、「ウィンカーは早めに出すようにしている」(43.3%)、「急な割り込みをしない」(40.8%)など、周りのドライバーを刺激しない行動を心掛けるドライバーが増えていえるようだ。

【九州大学 志堂寺教授の見解】

あおられないためには、相手をイラつかせない、驚かせないことが重要です。ちょっとしたことでカッとなって、あおってくるドライバーは想像以上に多いようです。後ろのドライバーが追い抜きたそうであれば抜きやすいようにしてあげる、合流時には譲ってあげる、隣の車線に入りたいときには隣車線を早めに確認し車が連なっていたら空くのを待つなど、相手ドライバーのことを気遣った運転があおり運転から身を守ります。あおるドライバーの対策が必要であることはもちろんですが、まずは自分でできる、相手を気遣ったあおられない運転を心がけましょう。

自分は車の運転をしないという人も、もしかしたら同乗中に「あおり運転」に遭遇するかもしれない。運転手も同乗者も、どのような対応をとればよいか覚えておこう。
文/鳥居優美

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