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夏のレジャーシーズンを迎え、これから長距離運転の機会が増えてくると思います。また、新型コロナウィルス感染症のリスク軽減のために、自動車通勤をする人も増えてきているようです。そんな中、心配なのが自動車事故。普通の自動車事故なら、自動車保険で対処ができますが、保険では対処できないのが「あおり運転」。

チューリッヒ保険会社が、全国のドライバー2,230人を対象とした「あおり運転実態調査」を行っているのでご紹介いたします。

■あおり運転の厳罰化を盛り込んだ改正道路交通法の成立を知っているドライバーは約8割 

近年、悪質なあおり運転に起因する事件、事故が多発し、社会問題となっています。2020年6月、あおり運転の厳罰化を盛り込んだ「改正道路交通法」が衆院本会議で可決、成立し、同年6月末に施行となりました。

この「あおり運転の厳罰化を盛り込んだ改正道路交通法」の認知について、知っているドライバーは78.8%と、悪質なあおり運転に対する、より厳しい罰則への関心の高さがうかがえます。

本年の調査で、あおり運転の厳罰化により、76.9%のドライバーは危険運転が減少すると考えていることがわかり、法改正への期待の高さがうかがえました。一方で、減少しないと答えた理由として70.1%が「危険な運転をする人の心理や行動は変わらないと思うから」と答え、法改正だけでは払拭できない、ドライバーのあおり運転に対する不安が感じられる結果となりました。

▷有識者の見解(九州大学 志堂寺教授)

今回の改正であおり運転が法的に定義され、厳罰化されたことにより、警察は取締やすくなり、軽い気持ちであおり運転をしているドライバーに対しては抑止力が働くと思われます。しかし、アンケートでのご意見にもありますが、人間の心理、特に衝動的になったときの心理のパターンを変えることはなかなか難しく、あおり運転が大きく減少するという状況までにはならない可能性も高いように思います。このため、今後も継続して、あおり運転に対する自衛をする必要があります。

■あおり運転をされた経験があるドライバーは約6割と前年から変わらぬ結果に

あおり運転をされた経験があるドライバーは、57.9%と、前年の調査の59.8%からほぼ変わらず高い結果となりました。また、あおり運転に関する多くの報道や法改正の動きがあるにもかかわらず、24.4%のドライバーが1年以内にあおり運転をされたと回答しています。

あおり運転に遭遇した時に受けた被害について聞いたところ、1位は「あなたの自動車に激しく接近し、もっと速く走るように挑発してきた」(73.5%)、2位は「車体を接近させて、幅寄せされた」(25.3%)となり、前年同様に「車体を接近」させる行為が最も多い結果となりました。

また、あおり運転を受けたときにとった対処法は「道を譲った(43.8%)」が最も多く、次いで「何もしなかった(39.5%)」、3位に「ドアや窓を完全にロックして閉めた(11%)」、「他の道に逃げた(11%)」と、前年に引き続き「やり過ごす」対応をとったドライバーが目立つ結果となりました。

▷有識者の見解(九州大学 志堂寺教授)

「やり過ごす」対応で正解です。あおり運転を受けたときは、あおり返すといった火に油を注ぐ挑発的な行動は絶対に避けてください。相手は理性を失っています。被害を受けないために、あおってくる車と距離を取ることが大切です。警察に通報するようなことは普段ないため躊躇してしまいがちですが、あおり運転を受けた場合は、警察に通報することを思い出してください。

■あおり運転をされたきっかけは、スピードや進路変更が上位を占める。被害にあわないための工夫は「周りを気遣い、刺激しない」運転

あおり運転をされたきっかけとして思い当たることを聞いたところ、スピードや進路変更がきっかけと感じているドライバーが多くみられました。

また、あおり運転を受けたことがあるドライバーに、あおり運転をされないように工夫していることを聞いたところ、上位は「車間距離をしっかりとる」(57.8%)、「ウィンカーは早めに出すようにしている」(40.5%)、「周囲をよく見て、相手に譲るようにしている」(36.5%)となり、周りのドライバーを気遣い、刺激しない運転を心がけている人が目立ちました。前年は22.8%だった「ドライブレコーダーを設置した」が本年は35.5%と、自衛のためにドライブレコーダーを設置する人が増えています。

▷有識者の見解(九州大学 志堂寺教授)

あおり運転にあうときには、多くの場合は何かきっかけがあったと考えられますが、あおられた方は気がついていない場合もあります。また、あおるドライバーの認識の問題で、あおられたドライバーが悪かったとは限りません。きっかけを作らないためには、基本に忠実な運転をすることが一番です。「工夫していること」に挙がっている事項はどれも、効果があると思いますので参考にしていただき、あおり運転にあわない運転を心がけていただきたいと思います。

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いかに、「あおり運転」の厳罰化が施行されたとはいえ、「あおり運転」そのものが無くなるとは言えません。とにかく、危険な運転行為を受けないためには、「周りを気遣い、刺激しない」運転を心がけるのが一番の対処方法のようです。次に、ドライブレコーダーなどによる映像記録、エビデンス(証拠)を残すことが重要です。
これらの準備をしっかりして、楽しいレジャー、カーライフをお過ごしください。

▷有識者プロフィール紹介
志堂寺 和則(九州大学大学院システム情報科学研究院教授)
1962年生まれ。九州大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。九州大学助手、長崎大学講師、九州大学助教授、准教授を経て現在に至る。専門は、交通心理学、ヒューマンインタフェース。

【調査概要】
調査タイトル: あおり運転に関する調査
調査方法:   インターネットリサーチ
調査期間:   2020年6月13日~6月14日
調査対象:   1週間に1回以上運転している全国のドライバー2,230人

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