■マイホームの耐震化に役立つ公的支援制度
マイホーム等の耐震化に関する相談や耐震化診断、耐震改修等を行いたい場合は、自治体の耐震化相談窓口や各種助成制度(助成の種類により数万円~300万円程度)を利用することができます。
(C)2019 NPO法人 日本FP協会
■耐震補強に役立つ各種情報窓口・情報源
各自治体の耐震化相談窓口のほか、下記の各種窓口においても、耐震化に関する相談や災害に関する情報提供を行っています。
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■住宅口ーンの見直し
被災すると住宅ローンの支払いが困難になることも想定されます。最大の対策は、ムリな借入れをせず、日頃からゆとりある住宅ローン返済額にしておくことです。返済中の人は繰上返済や借換えなどを検討してみましょう。住宅ローンを見直して返済額を減らすことができたら、その分を緊急予備資金に充てたり、住宅改修の費用にまわすことも可能です。
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分譲マンションの被災後の復旧
マンションに住んでいる場合、居住部分(専有部分)の被災後の復旧は、原則として所有者単独の費用負担で可能です。一方、ホールやエレべーターなどの共用部分の復旧については、滅失部分が建物の価格の2分の1以下の場合、管理組合の集会の普通決議(過半数の賛成)で決められることが一般的で、その費用は区分所有者ごとの共用部分の持ち分割合に応じて負担します。滅失部分が建物の価格の2分の1を超える場合は、集会の決議の4分の3以上の賛成が、建物そのものの建替えが必要な場合は特別決議(5分の4以上の賛成)が必要となります。また、マンションの管理組合では、長期的な維持管理に必要な修繕に備えて、管理費とは別会計で修繕積立金を積み立てしていたり、共用部分の火災保険に加入したりしています。一度、管理組合に状況を確認しておくとよいでしょう。
財産目録を作成しておこう
■財産目録・携帯用財産記録の作成
被災に備えて、家庭の財産の棚卸しを行い、作成することをおすすめします。
【財産目録】
財産目録をもとに、家族同士で財産の状況を把握するようにしましょう。
誰がどういった財産・負債を持っているのか、あるいはどのような保険に入っているのかを把握することで、被災時に万一のことが起きたときの資金確保のほか、保険金請求や相続手続きをスムーズに進めることができます。
まずは、各自の預貯金や保険の加入状況、不動産の種類や各種ローンなどの負債の状況をチェックしてください。そして負債がある場合は、その金額と完済までの期間も確認しておきます。
預貯金は金融機関ごとに名義と金額を確認します。中でも気を付けたいのはインターネットの銀行、いわゆる「ネットバンク」です。通帳などがないため、必ず取引のIDだけでも確認しておきましょう。
保険の場合は保険会社の連絡先や保障内容、保障の対象になる人(被保険者)や住宅、車など、さらに保険金の受取人もチェックします。
また、ローンがある場合には借入先とともに保証人の有無も確認しましょう。自分が連帯保証人になっている場合も、債務として加えておきます。さらに、家族の中に学生がいて奨学金を借りている場合には、あわせて負債の中にリストアップします。
【携帯用財産記録】
財産目録とは別に携帯用財産記録も作成しましよう。こちらは万一紛失しても悪用されないよう個人情報を省略しておきます。いぎというときに、財産目録がなくても各種手続きの際に有用です。
(C)2019 NPO法人 日本FP協会
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※本記事はNPO法人 日本FP協会発行のハンドブック「災害に備える くらしとお金の安心ブック」から転載したものです。
協力:NPO法人 日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/